九州大会で「自分らしいプレーを」 具商、沖尚保護者がエール 高校野球秋季大会

 第70回県高校野球秋季大会準決勝が行われた沖縄市のコザしんきんスタジアムは10日、静かに沸いた。感染症対策による入場制限でスタンドの人影はまばらだったが、各校ともおそろいのシャツを着た保護者らが声を出さずに拍手で選手たちを鼓舞。九州大会出場を決めた具志川商、沖縄尚学の応援団からは「九州でも自分らしいプレーを」と来春の選抜出場に向け奮闘を期待する声が上がった。 (1面に関連)

 九回裏、具志川商の応援スタンドには目をつぶり、両手を重ねて祈る人の姿も。勝利を決めると、ナインと同様に両手を突き上げ、立ち上がって喜びを爆発させた。2番手投手として最後まで投げきった新川俊介選手の父・勉さん(51)は「最後はこっちが緊張して、まともに試合を見られなかった。抑えてくれてよかった」とほっとした表情を浮かべた。

 沖縄尚学の応援スタンドでは、猛攻を見せた五回表は拍手が鳴りやまず、笑顔も絶えなかった。最後は校名を記したタオルを掲げ、選手をねぎらった。父母会長の仲里亮さん(43)は「みんなやるべきことをやってくれた」と称賛。九州では「一つ一つのプレーを丁寧にしてほしい」とエールを送った。

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