「ぜんざい」のルーツは神在月の島根にあった! 島根を旅するなら「秋の縁結びスポットめぐり」がおすすめ! 温泉に紅葉、石見神楽も注目

小倉とおもちが織りなすニッポンのあったかスイーツ―――ぜんざい。
いきなりだけどこのぜんざい、実は神在月の島根県がルーツっていう説があるの、知ってた?

その説によると、島根だけにある神在月(旧暦10月、それ以外の都道府県は神無月)の神在祭で振る舞われた「神在(じんざい)餅」が、なまっていまの「ぜんざい」と呼ばれるようになったと……。

そう、島根はぜんざい発祥の地といわれ、県内にはさまざまなお店でぜんざいをラインナップ。神の国に伝わるスイーツ、ぜんざいを試するなら、「いま島根に行くべし」ってわけ。

こうしたぜんざいをはじめとした“しまね食”は、後半で記すとして、まずは「神在月」について。

神在月とは、全国の八百万(やおよろず)の神々が出雲の国に集まる旧暦10月のこと。

一般的には、この旧暦10月を神無月(かんなづき)という。島根県以外の土地では、「神様が留守になる」ということから神無月で、出雲には神様が集まってくることから神在月(かみありづき)と呼ぶ。

―――ってことで、神々が集う出雲の各神社でこの時期に行われる「神迎祭」(かみむかえさい)や、「神在祭」(かみありさい)、そして、全国に神々をお見送りする「神等去出祭」(からさでさい)をチェック!

◆神迎神事(2020年11月24日19時~)―――出雲大社の西方1kmにある稲佐の浜で、神々をお迎えする祭事。浜から出雲大社への「神迎の道」を参拝者の行列が続く、荘厳な光景が広がる。

◆神在祭(2020年11月25・29日、12月1日)―――縁結びの神 大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)のもとに神々が参集し「神議」(カムハカリ)が行われ、男女の縁を始めとするさまざまな縁結びについて話しあわれるという。

◆縁結大祭(2020年11月29日・12月1日)―――さまざまな縁結びの神議が行われる神在祭中の日のお祭りにあわせとり行われる行事。参列するためには、出雲大社への事前申込が必要。

◆神等去出祭/からさでさい(2020年12月1日(火)・10日(木))―――神々が神籬を離れ出雲大社を去る際の儀式。門の扉を三度叩きつつ「お立ち~、お立ち~」と唱え、神様を送り出す。

そして出雲の秋といえば縁結び!

神在月(旧暦10月)に大国主大神のもとへ全国の神々が集まり、男女の縁を決める会議が行われるという、出雲地方。

全国のあらゆる神々が集まることから、男女の縁だけでなく、友人、子宝、商売などさまざまなご縁を結ぶ「縁結びの聖地」として、秋の出雲には、良縁を求める旅人が全国各地からやってくる。

神在月に出雲の神社を参拝すると、縁結びの願いが叶いやすいとも。ってことで、ここで島根の縁結びスポットを紹介!

◆出雲大社―――出雲神話ゆかりの古社の中でもひときわの存在感を放つ、縁結びでもっとも有名な神社。縁結びの神として名高い大国主大神を祀り、全国から良縁を求めて年間600万人以上の参拝者が訪れる。広い境内を流れる空気は厳かで、「二礼、四拍手、一礼」という独特の拝礼を行うのが特徴。また、一般的には「いずもたいしゃ」だけど、正式名称は「いづもおおやしろ」。

◆八重垣神社―――スサノオノミコトとイナタヒメノミコトの夫婦を祀る八重垣神社では、硬貨をのせた占い用紙をそっと池に浮かべ、沈み具合で縁を占うという、ユニークな占いが人気。

◆玉作湯神社―――玉作湯神社では、境内の奥に願い石(真玉)と呼ばれる石があり、社務所で授かる叶い石を重ねあわせて祈ると、願い事が叶うといわれている。

そのほかにも、島根県内には「縁結び」にゆかりのあるスポットが数多く点在。出雲縁結び空港や、ピンクの幸運のポスト(カラコロ工房)、京店商店街のハートマーク、島根県立美術館の宍道湖うさぎといった縁結びスポットを探す旅も、人気。

そして!秋に見られる絶景といえばそう、紅葉。

豊かな自然が数多く残る島根では、秋になると山の木々が一斉に色づき、美しい景色が広がるそう。そんな島根の代表的な紅葉スポットは、ここ!

◆松江城山公園―――城山公園として整備されている松江城周辺。秋になると園内を散策しながら紅葉狩りを楽しむことができる。毎年10月に松江城周辺をライトアップする恒例のイベント「松江水燈路」は残念ながら今年は開催を中止。ライトアップ風景を「おうちで松江水燈路」と題して動画配信するから、公式ページ(https://www.suitouro.jp/)をチェックしてみて。

◆日本庭園 由志園―――牡丹をはじめ季節ごとの花が咲きほこる由志園の日本庭園。日没から20時頃まで庭園の紅葉をライトアップ。昼間とは異なる幻想的な空間が広がる。

◆足立美術館―――日本一の庭園と評価された足立美術館。四季折々の景観は紅葉の時期も見事。

◆トロッコ列車「奥出雲おろち号」―――レトロな車窓から眺める紅葉。目的地までの移動も楽しめる。三井野大橋や「奥出雲おろちループ」などが人気の絶景ポイント。

◆堀庭園―――時代と景色の違いが楽しめる4つの庭園群。樹齢300年のイロハカエデなど、新緑や紅葉のころの美しさは格別。

◆岩龍寺の滝―――落差121mの雄大な滝。秋には色鮮やかな紅葉が滝を包む。

――――そして、島根の旅で「間違いなく感動する」といわれるのが、石見神楽。

神話の世界に没入! 泣けて笑える伝統芸能「石見神楽」

島根の伝統芸能といえば、秋の石見神楽。神楽というと、ストーリーが難しいようにみえるけど、実はわかりやすい物語がほとんど。しかも演目にだいたい解説がつくから、より没入できる。

この石見神楽は日本神話を題材に、独特の哀愁あふれる笛の音、活気溢れる太鼓囃子にあわせ、金糸銀糸を織り込んだ豪華絢爛な衣裳と表情豊かな面を身につけて舞うエンターテインメント性の高い伝統芸能。そのダイナミックさに思わず涙を流す人も……。

スサノオノミコトによる八岐大蛇退治を題材にした「大蛇(おろち)」を始め、「鍾馗(しょうき)」、「恵比須(えびす)」など、なんと30を越える演目が!しかも、石見神楽を踊る社中(団体)は130以上存在するそう。

そして9月から11月にかけて行われる秋祭りでは、一年間の豊作を祝う例大祭の前夜、夜通し神楽が舞われる地域もあるから、「みてみたい!」という人は、島根県公式観光情報サイトをチェックしてみて。
https://www.kankou-shimane.com/pickup/6770.html

――――人は感動すると腹が減るってことで、最後は、食欲の秋をまるっと満たす、島根の食だ!

出雲そば、のどぐろ、島根ワイン、宍道湖七珍……食の宝庫を食べ尽くそう

◆出雲そば―――島根では、日本三大そばの1つである「出雲そば」が観光客にも人気。出雲そばの特徴は、黒っぽい色と香りの高さ。出雲大社門前町「神門通り」周辺には多くのそば屋が立ち並ぶ。

◆のどぐろ―――秋に旬をむかえる高級魚のどぐろ。正式名称はアカムツ。のどぐろの愛称は島根発祥という説も。浜田エリアに行ったら、のどぐろを食べずしてどうする? というぐらい食べておきたい特産品。

◆ぜんざい―――島根だけにある神在月(旧暦10月、それ以外の都道府県は神無月)に行われる神在祭で振る舞われた「神在(じんざい)餅」が、なまっていまの「ぜんざい」と呼ばれるようになったとも。そう、島根はぜんざい発祥の地といわれ、県内にはさまざまなお店でぜんざいをラインナップ。神の国に伝わるスイーツ、ぜんざいも試してみたい。

◆ワイン―――県内に3つのワイナリーがあり、ハウス栽培のぶどうの生産量が日本一の島根県。そのおいしさを生かしてつくられる島根県産のワインには、赤ワインから白ワイン、島根の名産品を使った変わり種まで、幅広い味わいが……。

東京から島根へは、旅も移住もまず「日比谷しまね館」で!

ってことで、「島根を旅したい!」「島根に移住したい」という人は、物産・観光・移住などの各種情報をはじめ、名物・工芸品などが集結するアンテナショップ「日比谷しまね館」(東京・有楽町 日比谷シャンテ地下1階)へ。

【物産】
「島根とのご縁を結ぶ場所」のコンセプトのもと、豊かな自然が育む山の幸や海の幸など島根の逸品を取りそろえている。宍道湖のしじみや日本海で獲れた鮮魚の干物、出雲そばや和菓子、地酒など島根を代表する県産品をはじめ、伝統の技を今に受け継ぐ工芸品も見逃せない。定番商品から東京初進出の商品までが一同にそろう。

【観光情報】
豊富な観光資料を取りそろえ、自由に持ち帰れるパンフレット類も充実。専門の職員が観光・取材の相談をはじめ、島根に関する様々な案内をしてくれる。

【移住情報】
ふるさと定住・雇用情報コーナーを設置し、各種相談・情報提供などを受け付け中。島根県へのU・Iターンに関する情報提供や相談を受け付け、島根県内企業の求人情報やパンフレットなども配置。U・Iターン就職に関する情報の閲覧、U・Iターンを考えている人への無料職業紹介事業への登録受付などもサポートしている。

―――そして、しまね観光ナビで島根トレンドのいまをチェック!

◆しまね観光ナビ 島根県公式観光情報
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