市立病院、赤字減少 19年度決算 大和

大和市立病院

 大和市立病院(同市深見西)は2019年度の事業会計決算書をまとめた。単年度の赤字額は3億5900万円で減少に転じた。経営健全化を目指して策定した新経営計画(19~21年度)で設定した初年度の赤字目標(6億4千万円)を達成した。赤字額は18年度のほぼ半分に減ったが、単年度赤字は4年連続で、累積赤字は81億1500万円に達した。

 決算書によると、19年度の収益は120億3800万円、費用が123億9700万円。差し引きで赤字が3億5900万円になった。

 19年11月の地域医療支援病院の承認を背景に、病床稼働率が75.82%に上昇するなどして、入院・外来ともに収益が改善。一般会計からの繰入金も18年度より2億9700万円増やして16億5800万円にした。新経営計画に従って、コスト削減や設備投資の抑制などに努めた結果、赤字幅の縮小につながった。

 市監査委員の決算審査意見書では「22年度以降の単年度黒字化に向けた新経営計画により、19年度は経常収支などの見込み値をクリアした」などと職員挙げての取り組みを評価。一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で患者の減少や予防策の負担による今後の経営悪化に懸念も示した。

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