地中に埋まる不発弾、デジタル化で効率的に発見 沖縄企業の挑戦 欧州輸出も視野

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不発弾探査データをデジタル化し、解析しやすくする装置を開発した玉城幸人社長(中央)と大宜見憲三さん(左)、砂川雅博さん=沖縄市の同社

 不発弾探査を手掛ける沖縄計測(沖縄市、玉城幸人社長)は磁気データをデジタル化し、不発弾の可能性がある、地中の金属の大きさや埋まっている深さが容易に割り出せる装置を開発した。県内は沖縄戦により各地に不発弾が埋まっていて、処理には約70年かかるとされている。同社は人工知能(AI)の開発にも力を入れており、不発弾の効率的な発見と処理につなげる考えだ。

 不発弾の発見には地中の金属が発する磁気を捉えなければならないが、大きさと深さを特定する精度が課題となっている。沖縄計測は独自の技術を開発し、いずれも割り出せるようにした。

 以前は専門的な知識を持った作業員が紙に磁気の波形を印刷して定規で測り、手計算していた。パソコン上にデータを落とし込むことで、波形の決まった場所をマウスでクリックするだけで、誰もが簡単に割り出すことができる。

 デジタル化は同社の最新技術で2018年に試作品が完成した。以前は探査を終えた作業員が事務所に戻って連日2~3時間の残業をしていたが、開発後は事務員でもできるようになり、残業がゼロになった。

 昨年4月から本格運用し、住宅や体育館の建て替え工事で不発弾9発を見つけている。7月からは外部向けに販売を始め、県内2社に約800万円を売り上げた。今後は不発弾特有の波形データを多数集積して、AIで自動で発見できる技術を開発する。

 欧州は第2次世界大戦による不発弾が大量に残っており、装置の輸出も視野に入れている。担当者は「新しい技術で不発弾の脅威を取り除く動きを加速させたい」と意気込んだ。(政経部・仲田佳史)