自動運転車両でXRを活用した観光案内 凸版とTISが大阪で検証

凸版印刷が12日、TISと共に遠隔コミュニケーションサービス「TeleAttend(テレアテンド)」を活用した、対話型の新たな移動体験型サービスを発表した。10月23日から万博記念公園で行う次世代モビリティサービス実証に導入する予定だ。

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凸版印刷とTISは、2017年3月に開始した金融機関向けモバイルWalletサービスの提供のほか、AIコミュニケーションサービスの提供、セキュリティ対策の運用受託サービスなどで協力してきた。今回活用する「TeleAttend」も2019年3月に共同開発を発表していた。

今回のサービスでは、自動運転車両に「TeleAttend」を導入する。10月23日から万博記念公園で実施する次世代モビリティサービス実証に、この車両が登場する予定だ。乗客は透明ディスプレイ越しにガイド担当者とやり取りを行う。乗客は、景色を楽しみながら、リアルタイムで「EXPO’70パビリオン跡地」の歴史や文化を学ぶ新たな移動体験が可能になる。

また、観光案内役には、凸版印刷オリジナルバーチャルキャラクターである「小石川 彩(こいしかわ あや)」を採用。自動運転車両に搭載予定でパナソニックの開発している透明ディスプレイに登場する。なお、次世代モビリティサービス実証は、「パビリオンルート」と「日本庭園ルート」の2種類が用意されており、TeleAttend体験は「パビリオンルート」のみ。

凸版印刷とTISは、観光施設の観光ガイドや工場見学の案内、ショールーム、教育などさまざまな分野へのXRを活用した誘致施策の提供を広げていくと述べている。また両社は、2025年大阪・関西万博やIRでのバーチャルな観光体験の実装や、「TeleAttend」のシステムを活用した遠隔就労など、目的や利用シーンに合わせてサービスラインアップや機能を充実させていく予定とも語った。

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