その天井、デッドスペースになってない?天井収納でスペースを有効活用するアイデア

コンパクトな物件にお住まいの方は、収納スペースが足りなくて困った経験があるかもしれません。これから収納スペースを増やすのであれば、デッドスペースになっている天井に注目してみましょう。

ちょっとした空きスペースであっても、便利な収納グッズを使うだけで、意外な収納スペースが生まれます。デッドスペースになりがちな天井を有効活用するメリットとアイデアを紹介します。

収納スペースを天井に作るというアイデア

収納スペースを増やすとき、一般的な方法としてはカラーボックスやチェストなどの家具を購入して収納する……といった方が多いのでは。しかし、これらの収納アイテムを置く場所がないときは、無理矢理詰め込んだりモノを捨てたりして、できる範囲で収納をすることになります。

そんなときは、天井に設置できる収納グッズを使用して、「天井収納」を増やすのがおすすめ。トイレの天井付近にトイレットペーパーを置くことはよくある例ですが、トイレ以外にも自宅内のさまざまな場所の天井を活用できます。普段注目しないデッドスペースに収納スペースを作って快適な生活にしてみませんか?

天井収納のメリット

収納スペースが足りなくなった方や、特定の場所に収納スペースがほしい方は、天井収納を検討してみてください。天井収納にはさまざまなメリットがあります。

収納力がアップする

これまで収納スペースとして使用していなかった場所を使うため、当然収納力はアップします。普段の生活であまり見えない場所に収納すれば、モノが少なくなったように感じて、部屋はすっきりとした印象になります。普段使わないものは手を伸ばせば届く程度の高い場所に、普段使いするものなら壁面を使った収納もおすすめです。

居住スペースが広がる

床に置いていたモノを天井に収納すれば、そのぶん居住スペースは広がります。重たいものは天井収納には不向きなので、これまでしまっていた軽いものを天井に置いて、空いた収納スペースに重たいものを置いて整理整頓すればさらに快適に。

床掃除しやすくなる

床にモノがなくなり居住スペースが広くなれば、掃除機をかけやすくなります。モノを置いていると掃除機が入り込めない場所にごみが溜まりますが、そんなこともなく掃除の効率もアップするはず。ほこりや髪の毛が溜まってしまうと、イエダニなどの温床となりアレルギーの原因になりかねないので、掃除のしやすい天井収納がおすすめです。

吊るすおしゃれができる

天井収納はモノを片付けるだけではなく、吊るして飾るインテリアアイテムとしても活用できます。天井にバーや棚を設置すれば、観葉植物やドライフラワーを掛けることもできるので、室内が華やかでおしゃれに変身。インテリアの幅も広がるため、模様替えをするときに、天井に吊るす収納グッズの設置を検討してみては。

【シーン別】手軽に設置できる天井収納おすすめアイテム

ここからは、自宅内の場所・シーン別に天井収納アイデアとアイテムを紹介します。どの方法でも手軽にスペースを確保できて、便利収納できるものばかりなので、トライしてみましょう。

【トイレ】突っ張り棚

天井付近の高い位置に、トイレットペーパーやサニタリー用品を収納するのに便利な突っ張り棚。突っ張り棚は、突っ張り棒と同じ要領で左右をバーを突っ張らせて、その上にカゴやケースなどを置くだけで簡単な収納棚ができます。

耐荷重性の高い突っ張り棚も販売されているため、しっかり突っ張っておけば液体やスプレーなどの掃除用具でも落ちません。

天井に収納したモノを隠したいときは、突っ張り棒にカーテンを設置して目隠しができます。床にモノを置いてしまうと掃除しにくいといったデメリットもあるので、トイレに関するグッズは天井への収納がおすすめです。

【洗濯機】ランドリーラック

y_r_miffyさんのインスタグラムより

ランドリーラックとは、洗濯機本体周辺に設置する収納グッズで、洗濯機上のデッドスペースを有効に使えるアイテムです。ラックには1~2段ほどの収納スペースがあり、タオルやカゴ、洗剤などが置けるため、洗濯機周辺をコンパクトに収納できます。

ラックのバーにS字フックやフックで吊り下げるタイプのケースを使えば、さらに収納スペースを増やせます。小物でかさばりがちな洗濯機周辺は、ランドリーラック+収納グッズでうまく収納してみてください。

【キッチン】戸棚下収納ラック

mayumiyamazakiさんのインスタグラムより

キッチン周りは、調味料や調理器具でごちゃごちゃ感が出てしまいますが、戸棚に差し込むだけの「戸棚下収納ラック」がおすすめ。キッチンの上の戸棚を開けて、ラックを差し込むだけで、フックや棚といった収納スペースが生まれます。

普通であれば「吊り下げられない」と諦めてしまいがちなスペースですが、戸棚下収納ラックを使えば、モノを取り出しやすい収納スペースのできあがり。ただ差し込むだけの便利なアイテムなので、キッチンにひとつ設置しておくと便利です。

【キッチン】レンジフード用ハンガー

レンジフードの淵にハンガーを引っ掛けて収納できる「レンジフード用ハンガー」も、天井のデッドスペースを有効活用する手段です。レンジフード用ハンガーは、フックタイプが多いため、調理器具やタオルを吊るす収納にぴったり。ただし、レンジフード周辺は油汚れやほこりが付きやすい場所でもあるので、定期的な掃除をして衛生面に気をつけましょう。

【玄関】棚柱

b.springroadさんのインスタグラムより

玄関に靴箱を置くスペースがないときや、靴箱がいっぱいになってしまったときは、棚柱を設置して靴を収納しましょう。戸がないぶん靴は丸見えの状態になってしまいますが、お気に入りのスニーカーを毎日眺めたい方にとっては、おしゃれ感のある収納になります。棚柱を設置する棚受けレールは、壁にビスを打つ必要があるため、壁に穴を開けられない賃貸住宅には不向きです。

【リビング】壁面突っ張り収納棚

突っ張り式スペースラック 3段 幅59.5cm(ディノスオンラインショップより)

壁に穴を開けたくない方や賃貸住宅にお住まいの方は、天井と床で突っ張るタイプの壁面突っ張りがおすすめです。壁面突っ張りは一般的な突っ張り棒と同じ使い方で、棒が倒れないように上下にしっかり突っ張らせて固定させるだけ。

左右2本の突っ張り棒の間に棚を設置して、そこに本や雑貨などを置いて収納します。本やCDを載せすぎると重さに耐えられず倒れてしまうので、耐荷重量のチェックをしたうえで、モノを載せすぎないように注意してください。

【リビング】ウォールシェルフ

ウォールシェルフとは、壁に板などを設置して作る棚のことです。木目調の板を設置するだけで、シンプルかつおしゃれな雰囲気に仕上がるので、DIYとしてもおすすめ。

一般的なウォールシェルフは、壁にビスを打って固定するタイプがほとんどで壁に穴が空いてしまいますが、ピンで固定して穴が目立たないタイプもあります。有孔ボード(パンチングボード)を机と壁で挟んで固定して、穴にシェルフを取り付ければ、賃貸住宅でも壁にシェルフが設置できます。

【車】インテリアバー

車中泊やキャンプで、車にたくさん荷物を積み込むときは、車内の天井部にバーを設置すると収納スペースが確保できます。天井に設置できるバーを「インテリアバー」といい、バーの金具を車内のアシストグリップ引っ掛けるだけ。

バーには、ハンガーやフックを引っ掛けられるのはもちろん、バーを2~3本設置すると釣りのロッドなどの長いアイテムの設置もできます。インテリアバーはおもにカー用品店で販売されているので、マイカーに合うサイズのアイテムを探してみましょう。

【車】収納ネット

インテリアバーに収納ネットを取り付ければ、天井部分にスマートな収納ができます。ネットの編み目が大きいタイプは、どの荷物がどこに置いてあるかもひと目でチェックできて、暗い場所やキャンプ中でも安心。

伸縮性があるネットの場合、重たいものを載せるとたわんで後ろが見えにくくなってしまうので、注意が必要です。伸縮性のないネットであれば、車中泊で寝ているときに起き上がっても荷物に頭をぶつけることもありません。

【どこでも設置可能】突っ張り棒

100均やホームセンターで購入できる突っ張り棒は、壁や左右が固定されている場所であれば、基本的にはどこでも設置できます。トイレや洗濯機周辺の天井・壁面収納として使うのがポピュラーですが、収納上手な人は、さまざまなアイデアで突っ張り棒を使っています。

・クローゼットや押入れに設置して衣類の収納スペースを増やす
・カラーボックス内に設置して子ども服を掛ける
・シンク下や洗面所下の戸棚内にバーとカゴをつけて収納スペースを2段にする
・チェストとチェストの間に棒を設置して掛ける収納スペースを作る
・ワイヤーネットの左右に突っ張り棒を設置して小さな壁面収納

このようなアイデアを生み出しSNSにアップしている人も多いので、「#突っ張り棒」で検索してみるのもおすすめ。

【どこでも設置可能】ポールラック

ポールラックとは突っ張り棒や壁面突っ張りと似たもので、サーフボードを壁面に飾る、もしくは収納するアイテムとして使用されています。ポールラックは天井と床に固定する棒状のもので、しっかりと上下に固定できる場所であればどこでも設置可能です。

突っ張り棒と違うポイントは、可動アームさえあればポールラック1本でも、自由な高さに調整できること。応用すればサーフボードに似た形状のアイテムの収納も可能で、突っ張り棒同様の使い方もできる便利なアイテムです。

【勾配天井】専用パーツを取り付ければ設置可能

ロフトやベランダ近くの天井が斜めになっている場合でも、傾斜天井専用のパーツを設置すれば、デッドスペースを有効活用できます。

・床に室内物干しを置くスペースがない方
・下着などの洗濯物を外に干したくない方
・洗濯物が多くてスペースが足りない方

このような方におすすめのグッズです。勾配天井専用のパーツは天井の角度によって型が異なるため、設置したい場所の壁と天井の角度をきちんと測って購入しましょう。

DIYでもっとおしゃれに天井収納

既製品を設置するのもいいですが、DIYなら自分の好きな形や色を選べるので、こだわりのある方におすすめ。部屋の雰囲気やデザインにもこだわりながら収納力をアップさせていきましょう。

賃貸でもできる壁面収納

onwa326さんのインスタグラムより

賃貸物件で収納スペースを作るなら、壁に穴を開けたり傷つけたりしないように気をつける必要があります。マンション・アパートでおすすめの壁面収納DIYは、DIYアイテム「ディアウォール」を使用した方法です。

ディアウォールとは、2×4(ツーバイフォー)と呼ばれる規格の木材(厚み38×幅89mm)に取りつけるアイテムで、これを木材の上下に取りつけて柱のように壁面に設置すれば、壁に穴を開けなくてもいい優れもの。ディアウォールを設置した左右の柱に棚柱用のレールや棚受けをビスで固定して、その上に棚を設置します。

リフォームしたかのような立派な棚が設置できるので、漫画やCDなどある程度重たいものでも収納できます。ディアウォールは柱1本分(2個)で1000円ほどなので、2×4材や棚受けの金物と合わせても5000~1万円前後でリーズナブルにDIYが実現します。上下がしっかり固定できていないときや、重たいものを載せすぎてしまうと柱ごと倒れてしまうので、怪我などに注意して設置しましょう。賃貸物件にお住まいで壁面収納をしたい方は、ぜひ挑戦してみてください。

© 株式会社プロポライフグループ