13日午前9時半ごろ、横浜市神奈川区鶴屋町1丁目のビル建設現場で、掘削工事中にできた空洞の壁面が崩れて作業に当たっていた会社員の男性(62)=同市都筑区池辺町=が巻き込まれた。男性は約9時間後に救助されたが、死亡が確認された。県警が死因や事故原因を調べている。
神奈川署によると、掘削によってできた空洞は長さ約15メートル、幅約5メートル、深さ約11メートル。掘削機を使うなどして男性ら作業員3人で掘り進めていた。男性は空洞の底に降りて、ポンプで泥水をくみ出す作業をしていた。
壁面は地下約10メートルの地点まで金属製の支柱と板で土留めされていたが、その下の部分から土砂が流れ出したとみられる。空洞内は水が湧き出ているため二次災害の恐れから救助活動は難航した。
現場は横浜駅から東に約300メートルの繁華街の一角。市都市整備局によると、ビルは高さ約178メートル(地下2階、地上43階建て)の計画で、昨年10月に着工していた。市が中心となって進める再開発計画の一環で、店舗やホテル、住居などが入る複合施設として、2024年3月の完成を予定していた。