石木ダム建設事業 長崎県土木部長が反対住民訪問 「対話」探るも不調に

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座り込みをする住民らに石木ダム建設への理解を求める奥田土木部長(右から2人目)=川棚町

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、奥田秀樹・県土木部長が13日、県道付け替え道路工事現場を訪れ、抗議の座り込みを続ける反対住民らに事業への理解を求めた。昨年9月以来となる中村法道知事との面会も含め対話の可能性を探る狙いがあるが、工事の中止を求める住民側と折り合わず、不調に終わった。
 奥田部長は4月1日付で国土交通省から出向し、県によると現場を訪れたのは6月以来2度目。座り込みをする住民らに「話をさせてほしい」と呼び掛けた。「話し合いを望むなら工事の中断が先ではないか」という住民側の問いに「工事は続ける」と断言し、住民側が猛反発。奥田部長は「理解を得る努力を続ける」「小まめに足を運ぶ」などと訴えたが、住民側は「工事中止の確約がない限り話はしない」と突っぱねた。
 奥田部長は報道陣の取材に「諦めていない。タイミングを見計らい何度も足を運びたい」と強調する一方、「1日も早い完成のため工事は中断できない」とあらためて述べた。住民の1人は「同じ話の繰り返し。今回の訪問もただの実績作りだ」と切り捨てた。
 事業を巡っては、住民らが国に事業認定取り消しを求めた訴訟で、最高裁が住民側の上告を8日付で棄却。住民側の敗訴が確定した。