秋バスシーズン真っ盛り! 10月の定番ルアーは「スイムジグ」と「バイブレーション」

日陰に溜まる夏とは違い、秋のブラックバスはエサを求めて広範囲を動き回る。それらを巻きモノでテンポよく探っていくのが「9月のバス釣り」であったが、10月に入るとアピールの強い巻きモノを見飽きたスレバスも増えてくる。本記事では、そんな秋バスのショートバイトや小アタリを掛けるための「10月シーズナルパターン」を赤松さんに解説していただきます。

「10月のバス」攻略法の解説は赤松健さん!

【Profile】
赤松健(あかまつ・けん)
超新星オカッパリアングラー。ホームの滋賀県琵琶湖、岐阜県五三川にて爆発的な釣果を叩き出す技巧派。2019年にAKチャターを発表するなど、近年はルアーデザイナーとしても大活躍中。isseiプロスタッフ、DAIWAフィールドスタッフ。

「10月のバス」傾向と対策!

秋バスは引き続き元気いっぱい!!

ただし沖は叩かれすぎてスレていることも…?

10月のバス釣りは基本的には9月の釣りの延長線。9月に紹介したチャターベイトやネイルリグも有効だ。

魚がスレていると感じたときはスイムジグなどのナチュラルな釣りを試すのがおすすめだが、それ以外ではチャターを始め、強めのアピールが効くこともしばしば。

赤松「秋が深まるに釣れ、オープンウォーターで釣れる時間が少しずつ長くなります。9月中は、日が高くなった午前9時頃には沖でのアタリがひと段落しますが、10月以降はその時間がどんどん長くなり、ついには『1日中アタリがあったね』なんて状況にもなります」

赤松「ただ秋は魚がどこにいるか掴めないとドツボにハマったりもします。9月以降、ずっと遠投+巻きの釣りが有効とされているので、沖の魚は叩かれていることも多いです。ショートバイトや見切りといったプレッシャー対策も忘れずに!」

秋はバスの居場所を読みにくい。ボラ、オイカワ、ハス、種類は問わず、小魚らしき反応があれば丁寧に拾っていくのがバスへの近道。

「10月のバス」は9月よりも丁寧に巻くべし!

赤松「このころになると終日巻きモノが効くこともしばしばです。ただし注意すべきはフィールドのプレッシャー。秋バスの基本に加えてスレ対策、あるいは食わせを意識した釣りを展開する必要があります」

ロングキャストで沖を攻略しよう。どこにベイトの群れがたまっているかわかりにくいため、遠投であちこち探りながら釣り歩くのもありだ。

巻きモノには9月に使用したチャター系、シャッドテールワームが依然有効。これに加えトレブルフック搭載で小さなアタリでも絡め取れるバイブレーション、ラバースカートの自然なフワフワで誘えるスイムジグを用意。

さらに赤松さんは食わせ系として、厳寒期のバスにも口を使わせる魔力があるメタルバイブ、ナチュラルなフォールアクションでバイトを誘うロングワームをセレクト。

赤松「気をつけてもらいたいのは、食わせ系はあくまで魚の反応が得られなかったときに試す釣り。この時期はネチネチやらなくても巻きモノでハイテンポに釣れる可能性があります。効率的に釣るならまずは“巻き”から試したいですね。

ただし秋は日によって魚の反応が劇的に変わるのが難しいところ。多くの魚は巻きに反応してくれますが、たまにボトムでの釣りしか食わないこともあるので注意してください」

「10月のバス」はこれで釣れる!

バイブレーションその1:小アタリに対応する秋の定番【G.C.ザリバイブ Jr.57】

赤松「チャター系やシャッドテールワームは引き続き有効ですが、トンというアタリだけでフッキングには至らないことも…。そんなときはトレブルフックを装備したバイブレーションで絡め取りましょう」

G.C.ザリバイブ Jr.57(issei)

野池からリザーバーまで、どんな釣り場でも有効なバイブレーション。アタリはあるのに乗らない…というときに有効だ。

赤松「ただ巻きによるテンポのいい釣りが武器。バイブレーション特有の小刻みな振動に反応する魚を拾うだけでなく、トレブルフックなら小さなアタリでも口元に掛けられるんです」

集魚効果の高いラトルサウンドでバスを寄せつつ、掛かりやすいトレブルフックを2つ装備。ただ巻きでバイトを引き出す。

バイブレーションその2:重さを生かしたリフト&フォールで本気食い!!【G.C.ザリバイブ67】

赤松「G.C.ザリバイブ67のウエイトは20グラム。先に紹介したJrと比べるとひと回り大きく(57ミリ/14hグラム)、魚を呼ぶ力が強くなっています。重さを生かしたアクション速度が強み。魚の捕食スイッチを入れやすく、本気のバイトが誘えます」

G.C.ザリバイブ67(issei)

ザリガニを精緻に再現したバイブレーション。その動きはハイピッチかつ、力強いウォブリングを基調とする。適度な引き重りがあるので、誰でも簡単にベストなアクション速度を引き出せる。

赤松「G.C.ザリバイブ67はウエイトが20グラムとちょっと重めですが、投げる前にビビってはダメ(笑)。ルアー釣りは自信を持って投げることが何より重要です。」

飛び上がるザリやギルを演出。

赤松「水深のある場所では高速リフト&フォールが効きます。ルアーを投げたらボトムまで沈め、糸フケを巻き取ったらアクション開始。竿を寝かせた状態から頭上まで、フッキングより速い速度でリフトさせ、即座にフォール。これを繰り返してスレた魚に口を使わせます

スイムジグ:沖のスレバスにも食わせる【ビビビマルチ+キャラメルシャッド5インチ】

赤松「スイムジグはラバースカート+トレーラーワームによるナチュラルなアクションが特徴。スレた魚にも口を使わせるチャンスがあります。ただ、巻き抵抗が少ないので、最適な巻き速度をキープするのがちょい難しいかな。また、魚のアタリを感じたら確実にアワセること。向こうアワセではダメです」

ビビビマルチ(issei)+キャラメルシャッド5インチ(issei)

赤松「ビビビマルチの重さは5、7、10.5グラムの3種類。ポイントの水深に合わせて選びましょう。攻めるのはボトムのちょい上。トレーラーワームがしっかりアクションする速度で引くのが食わせるコツです。ただスピードの調整はなかなか難しいので、最初は狙いの水深を引くことだけを考えましょう」

理想はボトムのちょい上をワームに合った速度で引くこと。まずはレンジ合わせから覚えよう。

メタルバイブ:沖攻略の食わせルアー【G.C.ザリメタル 9グラム】

赤松「沖の魚が巻きモノにスレている場合に投げてみたいのがメタルバイブ。一般的には冬に有効とされていますが、食わせパワーは通年有効。沈みが早いので根がかりには注意が必要ですが、釣れないときの切り札として忍ばせておきたいですね」

G.C.ザリメタル 9グラム(issei)

赤松「操作法はただ巻きかリフト&フォール。どちらが効くかはわからないので、魚の反応がないときは両方試すこと。リフト&フォールではアタリを取る必要はありません。リフトアップしたときに掛かっていることが多いかな」

リフト&フォールは竿先でルアーを鋭く持ち上げては沈める…のを繰り返す操作。底から1メートルほどを狙う。

ノーシンカーワッキーリグ:釣れないときはコレを試せ!【スパテラ7.8インチ】

赤松「いるのに食わない魚を釣るのに有効なリグです。ボディの長いロングワームは特に食わせる力が強いです。しかもワッキーセッティングならアクションが自然で『エサ力』が高い。ハリなしのワームを投げているようなナチュラルな動きを出すことができます」

スパテラ7.8インチ(ナガスパ)+ジャングルワッキーウィードレス #2(カルティバ)

赤松「巻きモノに反応がないときはナガスパのフォールで釣ります。リグの構造上、遠投すると千切れる可能性があるので中距離攻略が中心。気難しい秋バスも思わず口を使うロングワームです」

使い方は狙いのポイントに沈めるだけ。

赤松「フォールで食わせるのが基本。例えば杭を攻めるときは、そのキワに投げて底まで沈める。着底したら3回くらい跳ね上げて再び沈める。食わなければ回収し、次の杭を攻める。簡単でしょ?」

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