消費税を景気対策に使うのは適切でない、3次補正は必要=甘利自民税調会長

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[東京 14日 ロイター] - 自民党の甘利明税調会長は14日、報道各社とのインタビューに応じ、今年度の第3次補正予算は個人的に必要だと思うとの認識を示した上で、消費税は社会保障の安定財源であり、減税などを景気対策として使うのは適切でないとの見方を示した。同時にコロナ禍で納税する企業・個人の体力が落ちており、増税は極めて慎重な議論が必要と強調した。

<学術会議、「中国との人材交流は慎重に」>

甘利氏は新型コロナウイルスの感染拡大に伴いこれまで打ち出された施策は「雇用や企業の現状を支えるのが主眼で、災害対応に手が届かない部分もある。これからは産業政策として成長にシフトする必要がある」と強調した。

第2次安倍政権で甘利氏は消費増税に慎重な論客として知られたが、「消費税は子育てなど社会保障を支えるベースロード(変動の少ない)税源」と表現し、減税に慎重な姿勢を強調した。

甘利氏は、税制改正の考え方をめぐり、近く菅義偉首相と協議し、首相が重要視するデジタル化や不妊治療などに関する税制について考え方をすり合わせる意向を示した。

また、業界団体から延長などの要望だ出ている住宅ローン減税について、「大企業といえども賞与が大幅カットされ返済計画が立たない想定外の状況が生じている点をしっかり検討しながら、予算も税も考える視点が必要」と述べた。

国際金融都市構想をめぐり、相続税などを理由に「国際金融都市を宣言するのはかなり厳しいことは承知している」と述べ、「相続税は国際標準と合わせ検討する余地がある」と述べた。一方、海外から誘致する金融事業者のみを対象に香港やシンガポール並みに低い法人税・所得税を認めると、他業種などとの税率格差が生じると指摘した。

燃費基準変更に伴う増税が懸念されている自動車税については、業界全体で増税となることは避けつつも、米欧の厳しい化石燃料規制などを念頭に「国際的な要求に自助努力するような(税制の)中身の議論は必要」と述べた。

また、インバウンド関連の大企業等が「年末以降深刻な資本不足が想定されうる」と指摘しつつ、政府としての対応は、税制よりも「資本注入とか資金支援の方が深くかかわってくる」との認識を示した。

甘利氏は、グループインタビューの後、記者団の取材に応じ、日本学術会議をめぐり、中国は軍民一体の国であるため、中国との人材交流は慎重にして欲しいと述べた。

*内容を追加しました。

(竹本能文)