初雪前の風物詩「雪虫」実はアレルギーも!2020年は大量発生かも?

皆さんは、もう「雪虫」見ましたか? 通勤や通学時に体に当たってくる厄介な存在「雪虫」。2020年は雪虫が大量発生しそうなんです。実は、健康被害も指摘され、注意が必要なんだそう。

2020年の「雪虫」。気温が高く大量発生⁉

この時期になると空を飛び交う無数の白い物体「雪虫」。アブラムシの一種です。
服や顔にくっつくため、厄介な存在ですよね。雪が降る前に飛ぶため、冬の到来を告げる風物詩にもなっています。札幌市内でもここ数日、目撃が増えています。

2020年は、夏から秋にかけての気温が高かったことから、大量発生する可能性が高いんだそうです。

北海道大学 農学研究院 秋元 信一 教授によると、昆虫の産卵や出産、成長は温度に依存して決まるんだそう。(気温が) 高いと成長が早くなり、子供をうむのも早くなる。全体にたくさんの子供がうまれてくるんだとか。

2020年は記録的な残暑となり、9月上旬の北海道内の平均気温が観測史上1位と、雪虫発生に格好の条件がそろいました。

「雪虫の場合は、1年で何世代も生まれる。世代の間で、気温が高いとそれぞれたくさんの子供を産むので、ねずみ算式に大量に個体が発生することになります。2020年も雪虫の発生は多いと思います」と秋元教授。

私たちの体にも影響が…「雪虫」でアレルギー?

大量発生しそうな雪虫。私たちの体にも影響を与える可能性があるんです。
雪虫を大量に吸い込んだり、皮膚に付着すると引き起こされる可能性があるのが「アレルギー疾患」です。

北円山耳鼻咽喉科アレルギークリニック 白崎 英明 院長によると、雪虫のアレルギーがあるかどうかは、検査試薬が存在しないので調べられないそうですが、「雪虫はアブラムシに属する生き物なんですが、アブラムシのエキスを使ったアレルギー検査で、アレルギーを持った人では、10人中3人が強い皮膚アレルギーが起こったという報告があります」とのこと。

雪虫でアレルギーとは意外ですよね~。

アレルギーを引き起こさないためには...

北円山耳鼻咽喉科アレルギークリニック 白崎院長は、「大量発生すると、アレルギーの原因に多く触れることがあります。雪虫が付着しても、つぶさないことが重要かと思います」と話します。

雪虫が飛びやすい日の条件は、①風が弱い②晴れかくもり③夕方 なんだそう。
アレルギーを引き起こさないためにも「つぶさない」「吸い込まない」ことがポイントです。

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