長崎県内経済 持ち直しの動き 9~10月日銀景気判断

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 日銀長崎支店が14日発表した9~10月の長崎県内金融経済概況は、景気の総括判断について、新型コロナウイルスの影響で引き続き厳しい状況にあるとしながらも「持ち直しの動きがみられている」と5カ月ぶりに引き上げた。生産が減少したものの、個人消費と観光が上向いた。
 直近の総括判断は「改善に向けた動きがみられる」としていた。会見した下田尚人支店長は先行きについて「振れを伴いつつも、ゆっくり持ち直していくだろう。ただ新型コロナの感染拡大状況に大きく左右される」と述べた。
 個人消費は「全体として徐々に持ち直している」と3カ月ぶりに判断を引き上げた。巣ごもり消費や衛生用品の需要が底堅く、家電専門店やドラッグストア、ホームセンター、スーパーが好調を維持。9月の乗用車新車登録台数は前年比マイナス幅が縮小した。ただこうしたモノに比べ、サービスの消費は下振れしている。
 観光は宿泊者数や施設入場者数が大幅に減少している状態は変わらないが、幾分改善しているとして、5カ月ぶりに判断を引き上げた。政府の支援事業「Go To トラベル」効果で近隣県からの集客が改善し、修学旅行も少しずつ県内で実施されるようになった。一方で、九州外や団体旅行の需要は依然低迷している。
 生産はこれまでの「弱含んでいる」との表現から「減少している」に1年3カ月ぶりに判断を引き下げた。最も大きい要因は電子部品への影響。新型コロナ禍による在庫調整や設備投資減少に加え、米国による中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への制裁措置で基幹部品の半導体が輸出できなくなった。「この状況がいつまで続くかは不透明」(下田支店長)という。