マスク着用拒否に「中指立てる」広告が物議 独ベルリン

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ドイツ・ベルリンの観光当局は13日、新型コロナウイルス対策のマスク着用を拒否する人々に対して、高齢女性が中指を立てる広告キャンペーンを立ち上げた。国内の一部から侮辱的だとの声が上がるなど、物議を醸している。

「マスクを着けない全ての人に人差し指を立てよう」と書かれたポスター広告には、マスクを着けた女性があしらわれている。この女性が実際に立てているのは中指だ。このサインは、強い怒りや侮辱などを示す。

ベルリンの観光当局「ヴィジット・ベルリン」はキャンペーンについて、高齢者の健康を守ることの重要性を強調するのが狙いだとしている。

「私たちは新型コロナウイルス対策のルールに従う」と題した広告は、13日に地元紙に掲載され、すぐにソーシャルメディアで拡散された。

ヴィジット・ベルリンの広報担当クリスチャン・テンツラー氏は、このポスターはより広範なキャンペーンの一貫であり、ベルリン市内のルールを人々に再認識させるためのものだと説明した。

「ほとんどのベルリン市民や訪問者は新型ウイルス対策のルールを尊重し、従っているが、一部の人は守っていない。こういった人たちが高齢者や重症化リスクの高い人々の命を危険にさらしている」と、テンツラー氏はBBCに述べた。

「我々はこの問題に注目してもらおうと思った。これが、挑発的なモチーフを選んだ理由だ」

また、この広告にはベルリン的な趣向がはっきり表れていると、テンツラー氏は付け加えた。

「ベルリン市民は率直なコミュニケーションで非常によく知られている」とし、多くのイギリス人がこのユーモアを理解してくれると思うと付け加えた。

「ルールを尊重しない人々にメッセージを伝えるために、この手法を非常に率直な方法で使っている」

否定的な反応も

しかし、このキャンペーンは万人受けはしていない。ベルリンの地元紙ターゲスシュピーゲルのロレンツ・マーロルト編集長も、面白いとは感じなかった。

「当局は、効率よく制御できる厳格で明確なルールより、人を侮辱する方がうまくいくと考えているようだが、完全に失敗に終わった」

中には、広告に「人差し指」と書かれているのに、女性が中指を立てていることに混乱を覚えている人もいる。ヴィジット・ベルリンは、この矛盾は意図的なものだとしている。

健康上の理由でマスクが着用できない人もいるとの指摘があることについては、「我々は他者の命を尊重していない人たちをターゲットにしていた」、「マスクを着用できず、個人的に攻撃を受けたと感じる人がいるのであれば、謝罪する。それが我々の目的ではないので」と、テンツラー氏は述べた。

取材:ジョージ・ライト、BBC記者

(英語記事 Berlin sticks middle finger to mask rule breakers