秋の風物詩「焼きアユ」作り始まる 八代市、豪雨被災で例年より2週間遅れ

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頼藤商店の店先で、炭火でじっくりと焼き上げられるアユ=15日、八代市

 八代の秋の風物詩「焼きアユ」作りが15日、熊本県八代市のJR八代駅前の頼藤商店で始まり、香ばしい匂いを漂わせている。7月豪雨で球磨川水系の漁師が被災し、例年より約2週間遅れて始まった。

 焼きアユは正月の雑煮や吸い物のだしなどに使う高級保存食。同商店では、産卵のために球磨川や支流の川辺川を下る「落ちアユ」を店先の炭火で2時間焼き、乾燥窯で2日間乾燥させる。

 同商店は人吉・球磨地域を中心に約40人の漁師からアユを仕入れ、例年9月末に焼きアユ作りを始める。しかし、今年は7月豪雨でアユ漁の舟が流失。漁師は、舟を確保するまで漁はできなかったという。

 15日は同商店の頼藤浩さん(58)が、早朝に取れた20~27センチの約150匹を焼いた。例年より小ぶりなアユが目立つという。頼藤さんは「豪雨で水が濁り、餌のコケが育たなかったからだろう。それでも清流で育ったアユの味は今年も一級品です」と話した。

 価格は5~6匹で4千~6千円。11月中旬ごろまでに例年並みの2千匹を作る予定。(益田大也)