横浜市立小中、修学旅行宿泊は半数 小学校は日帰り変更、中学は「入試控えて中止に」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、本年度に宿泊を伴う修学旅行を実施もしくは予定している横浜市立小中学校が、全体の半数程度にとどまることが16日、分かった。小学校は日帰り旅行に切り替えるケースも多いが、中学校は年度末に高校入試を控えることもあり、既に3割が中止を決めている。

 同日開かれた市教育委員会の臨時会で、9月末時点の調査結果が公表された。

 市教委の調査によると、小学校341校のうち6年生対象の宿泊を伴う修学旅行を実施済み、または予定しているとしたのは計52.5%。日帰り旅行を実施、または予定しているのは計34%で、中止が9.7%、検討中は3.8%だった。

 一方、中学校147校のうち、3年生の宿泊を伴う修学旅行を実施済みまたは予定しているのは計55.8%で、日帰りは計9.5%。中止が32.7%、検討中は2%だった。

 中学校で中止が目立つ理由について、市教委は、生徒や保護者の間に感染への不安があることなどに加え、「年度末に高校入試を控えて行事を組みづらく、早い段階で中止を決めているのでは」と説明している。

 修学旅行を巡っては、市教委が本年度、旅行に同行する看護師の費用やキャンセル料を公費で負担するなど、保護者らの不安や負担の軽減に努めている。

 担当者は「旅行中、どう『密』を避けるかがポイント。実施する学校とは情報共有し、より良い教育活動になるようにしたい」と話した。

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