「世界最小の赤ちゃん」 すくすく2歳! 食いしん坊で活発に おしゃべりも 出生時258g→5675g

すくすく元気に成長しています。わずか258グラムで生まれ、退院できた男の子としては「世界最小」だった赤ちゃんが2歳の誕生日を迎え、家族みんなでお祝いをしました。

庭でお散歩…滑り台で…おしゃべりも…。

「ママ」

長野県軽井沢町の関野竜佑ちゃんです。今月1日、2歳の誕生日を迎えました。

父・康平さん:

「すごく成長を感じる。普通に育ってくれてありがたい」

母・俊子さん:

「生まれたとき、こんなに動きまわると想像していなかったので本当にうれしい」

竜佑ちゃんは、おととし10月1日、安曇野市の県立こども病院で生まれました。体重わずか258グラム、身長22センチ。大人の手のひらに収まるほどの大きさでした。

命の危機を迎えたこともありましたが、病院のケアと竜佑ちゃん自身の生命力で乗り越えました。

そして、出産から半年余り、体重は3300グラムに増え、退院。当時、病院が調べたところ258グラムで生まれ、退院できたのは、男の子では、「世界最小」の記録でした。

父・康平さん:

「皆さんに助けてもらったのでこれからは、助ける側に育ってほしい」

兄・佑平さん(当時13):

「6カ月さわれなかったのは、悲しかった。これから楽しく過ごしたい」

退院から5カ月あまり。去年10月1日、竜佑ちゃんの1歳の誕生日。退院後、大きな病気もなく順調に成長。

体重は、4400グラム、身長56.1センチになりました。寝返えりも打てるようになり、お座りの練習中でした。

兄・佑平さん(当時13):

「感動して、あんなに小さい子が大きくなって、元気で強い子になってほしい」

母・俊子さん:

「力も強い、生命力も強い、元気に幸せに生きてくれればそれだけで」

家族からたくさんの愛情を注がれ、すくすくと成長する竜佑ちゃん。

今年8月、1歳10カ月で歩けるようになりました。鉄棒で遊ぶことも。

今月1日、竜佑ちゃんは2歳の誕生日を迎え、週末の11日、家族そろってお祝いをしました。

最近は、食べる量も増えてきたそうです。

母・俊子さん:

「白いご飯が大好きで子ども茶碗で1杯食べられるようになった。お兄ちゃんのを狙ってもらいにいこうと食いしん坊」

今も3カ月に一回、生まれた県立こども病院に通院していますが、この1年、風邪もひくことなく順調に成長しています。

9月に計測した体重は、5675グラム、身長は65センチ。体重は平均の半分ほどですが、できることはどんどん増えています。

竜佑ちゃん(2):

「ママ」

最近、覚えた言葉が「ママ」。助けを求めるときに呼ぶんだそうです。

父の康平さんは、現在、県外に単身赴任中で、帰ってこられるのは1カ月半に1度。

会うたびに、竜佑ちゃんの成長に驚いています。

父・康平さん:

「1カ月半たって、普通に歩くのでびっくり。バランスの悪いところも歩いて体幹もいいなとみている」

ただ、久しぶりに帰ってくるお父さんに竜佑ちゃんは…。

父・康平さん:

「1日か半日は、人見知りするようになって、逆に人見知りするのがいいなと普通に成長を感じる」

きょうだいは…

兄・佑平さん(14):

「一緒に遊んでいるときは、笑顔になる。怒っているとき、あばれたりする。すごくかわいい」

兄・隼佑さん(5):

「ボールで遊んだりする。竜ちゃん、笑う」

姉・彩佑子さん(8):

「(Q.今後したいことは)スキーとか鬼ごっこ」

長男の佑平さんは、東京オリンピックの聖火リレーのランナーの一人。来年4月、県立こども病院のある安曇野市を走る予定です。

兄・佑平さん:

「竜佑が生まれた病院への感謝、お医者さんを勇気づけられたらと思う」

元気いっぱいに動きまわる竜佑ちゃん。

関野さん一家は、これまで支えてくれた人たちへの感謝を胸に、成長を温かく見守っています。

母・俊子さん:

「いま思えば、小さいころは心配だったが、ゆっくりだがすごく成長していると実感できる。いろいろできるようになって、いろんなことも分かってきた。元気に育ってくれるのが一番」

父・康平さん:

「みんなに助けてもらったので人のためになるようなことをやってくれれば」

© 株式会社長野放送