コロナ治療薬レムデシビル、死亡率の改善効果みられず WHO臨床試験、英紙報道

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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新型コロナウイルス感染症の治療薬として日本で特例承認されている抗ウイルス薬レムデシビルについて、世界保健機関(WHO)主導の国際的な臨床試験で入院患者の死亡率の改善などに効果がみられなかったと、英紙フィナンシャル・タイムズ電子版が10月15日、報じた。

 同紙は人工呼吸器装着の必要性は減らず、入院期間を短くする効果もほとんどなかったとしている。開発した米製薬企業ギリアド・サイエンシズは「初期データを使った査読前の論文が公開されたようだ。別の臨床試験で示されてきた有効性と矛盾している」とコメントしている。

 同紙などによると、WHOの臨床試験では約2800人の入院患者に投与した。WHOは他に、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキン、抗エイズウイルス(HIV)薬ロピナビル・リトナビル、抗ウイルス作用を持つタンパク質インターフェロンについても臨床試験をしたが、いずれも死亡率の改善などの有効性はみられなかったという。

 レムデシビルは米食品医薬品局(FDA)が緊急使用を許可。今月、感染が判明し一時入院したトランプ米大統領にも投与された。今月8日には、日米などの国際チームが投与により入院患者の回復期間が短くなったとする臨床試験の最終結果を米医学誌に発表していた。