能とオペラ、比較楽しんで 18日に連続公演、横須賀

オペラ「カーリュー・リヴァー」の稽古の様子(横須賀芸術文化財団提供)

 能とオペラを連続上演する公演「幻」が、18日によこすか芸術劇場(神奈川県横須賀市本町)で開かれる。

 英国の作曲家ベンジャミン・ブリテンが能の「隅田川」に触発されて作曲したオペラが「カーリュー・リヴァー」。「幻」では能とオペラの順に同じ舞台を使って上演され、異なる芸術表現を同時に体感できる。

 オペラの稽古は最終段階を迎えており、14日にはリハーサルが行われた。舞台は架空の川。連れ去られた子どもを探す母親は、さまよううちに狂女となるが、子どもの運命を知って嘆き悲しむ姿が終盤に大きく変化する。

 能の「隅田川」狂女役の観世喜正さんは「能の名曲と、きちんとした形で能の形を取り入れたオペラとの比較を楽しんで」、オペラ「カーリュー・リヴァー」狂女役の鈴木准さんは「子を失った母の悲しみを切実に歌い、探し求める姿が能舞台でどう描かれるか注目してほしい」と話す。公演は18日午後2時から。問い合わせは、横須賀芸術劇場電話予約センター電話046(823)9999。

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