台風被災の五島を元気に 諫早NPO有明支縁会が復旧活動 民泊施設など

倒壊した体験施設を建て直す有明支縁会のメンバー=五島市上大津町

 被災地の支援活動に取り組む長崎県諫早市のNPO法人「有明支縁会」(草野紀視子理事長)のメンバーが、先月の台風9、10号で被害を受けた五島市の民泊・体験施設で、復旧に向けたボランティア活動に取り組んでいる。
 草野さんは2016年の熊本地震をきっかけに被災地の支援活動を始め、翌17年に同会を設立。その後も全国の豪雨被災地などにボランティアを派遣したり救援物資を届けたりと、精力的に活動を続けている。
 五島市では、先月上旬に襲来した台風9、10号の強風で建物の倒壊が相次いだ。草野さんは知人の庄司恵美子さん(59)が営む民泊・体験施設「小さな村」で、多くの建物が倒壊したと知り、片付けや再建を手伝ってきた。4回目の来島となる今月10、11日には、計9人のメンバーでバーベキュー施設などを建て直した。
 庄司さんは「昨年11月に亡くなった夫がコツコツ建てた施設で、台風後はショックで片付けすら手に付かなかった。地元の友人や有明支縁会が手伝ってくれて、少し前を向けるようになった」と感謝。草野さんは「再び観光客や子どもでにぎわい、島の活性化につながれば」と話した。

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