平戸の魚 ブランド化を 東京の著名シェフがアドバイス

地元産シイラのしゃぶしゃぶを提案し、試食を勧める薄シェフ(左)=平戸市未来創造館

 長崎県平戸市の水産品を生かした「著名料理人による巡回指導・意見交換会」がこのほど、同市岩の上町の市未来創造館であり、水産団体の代表ら10人が参加。東京都内でシェフとして活躍する薄公章(うすききみあき)さんからアドバイスを受けた。
 同市が水産業の活性化につなげようと2018年から取り組む、水産物流通改善対策事業の一環。戦略的な流通販売体制構築のため、専門家の視点で求められる食材、産地からの発信手法を学び、消費者のニーズとのギャップを解消するのが狙い。薄シェフは東京・築地のイタリアンレストラン「築地ボンマルシェ」の料理長。同市の事業に協力し、今年2月にも、平戸を訪れている。
 まず、薄シェフが当日、市内の市場で仕入れたシイラなど鮮魚や野菜、調味料など平戸産の食材だけを使ったしゃぶしゃぶ、マリネ、リゾットの計3品を調理。「地元の魚と野菜、調味料は相性が良い。旬の魚を上手にブランド化してほしい。平戸の良質の魚を低価格で流通させるのはもったいない」などと指摘した。
 参加した舘浦漁協の田渕弘さん(46)は「地元の魚を使ったメニューは、自分たちが思い付かないものばかり。地産地消が大切だと再確認できた。また、教えてもらいたい」と話した。

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