鷹東浜、7回0封で自身6連勝の8勝目 みなぎる充実感「去年の今頃は不安の中で…」

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楽天戦に先発し7回無失点で8勝目を挙げたソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】

東浜から始まったチーム7連勝「チームが勝っているのが一番。ある意味、無欲なのかなと」

■ソフトバンク 5-0 楽天(17日・PayPayドーム)

ソフトバンクの東浜巨投手が17日の本拠地・楽天戦に先発し7回4安打7奪三振無失点の快投で自身6連勝となる8勝目を挙げた。チームの7連勝に大きく貢献した右腕は「今年は拓也に引っ張られている」と女房役に感謝した。

東浜が楽天打線を相手に7回零封。4回には1死満塁、7回には1死二塁というピンチを背負いながらも後続を断ち、楽天のスコアボードに「0」を並べていった。初回は2つの三振を含む3者凡退に抑える上々の立ち上がり。「2回からちょっと崩して、4回にああいう形(1死満塁)になってしまった」と東浜。その満塁の場面では「状態うんぬんじゃないという気持ちで、途中から開き直ってゾーンでしっかり勝負した」という。

これで9月10日の楽天戦から自身6連勝。チームの7連勝も10月10日の東浜の白星からスタートしているが「チームが勝っているのが一番ですし、そこに貢献するようにという気持ちでしかマウンドに上がっていない。ある意味、無欲なのかなと思います」と振り返る。

「1試合1試合いい時も悪い時もありますが、シーズン中悪い時に何とか粘って投げてこれたことが、今になって引き出しになっていると思います。今日の試合とかは特にそうだったと思います」と、経験の積み重ねが現在の好調さに繋がっているという。

右肘手術後の実戦復帰から1年、その時の不安が「今に活きている」

6回を投げ終えた時点で球数は100球を超えていたが7回までしっかりと投げ切った。「先発はそうあるべきだと思いますし、欲を言えばもっと投げないといけない」とし「5回で降りるという試合が何試合もありましたが、ようやく体と心が少しずつ一致してきたと思います」と、シーズン終盤での手応えを口する。

また、この日の試合の球種については「まっすぐとカーブがストライクに入らなかったし、(相手打者にとって)嫌なボールになっていなかったと思います。その中でカットボールや得意としてきたシンカーを散らしていくことで抑えられました」と冷静に分析。「そこは(甲斐)拓也と話をしているので、今年は特に拓也に引っ張られているし、助けられているなと感じます」と女房役の存在に感謝していた。

東浜は昨年6月に右肘を手術。長いリハビリを経て、ようやく実戦復帰できたのは10月19日の「みやざきフェニックス・リーグ」のDeNA戦だった。その後、秋季キャンプ、春季キャンプで見せた復帰への懸命な思いが工藤監督に伝わり、初の開幕投手に指名された。しかし、コロナウイルスの影響で開幕は延期。それでも東浜は結果を出し続けることで“6月の開幕投手”の座を勝ち取った。

「去年に比べたらすごい充実しています。ただ去年の経験があったからこそ、今こうやって1試合1試合の勝負を楽しめていると思います。去年のちょうどこの時期、フェニックス・リーグに投げに行って『来年は大丈夫だろうか』という不安の中で過ごしていたので、そういう時期を過ごしたことが今に活きていると思います」

同じ会見場には満塁走者一掃打の栗原陵矢がいた。それは1週間前の勝利後と同じ光景だった。「若いですけど、頼もしいですよ。本当にいいところで打ってくれますし。自主トレも一緒に行っていた仲なので、活躍してくれることはうれしいです」と、頼れる若鷹の姿に目を細めていた。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)