「対馬博物館」を一足先に見学 比田勝小が島内修学旅行

古代史展示室の体験コーナーで、対馬で発掘された弥生時代の銅矛レプリカを持ってみる比田勝小の児童=対馬博物館

 新型コロナウイルスの影響で島外から島内に修学旅行の行き先を変更した対馬市立比田勝小(鍵本誉洋(たかひろ)校長、100人)の6年生19人が16日、同市厳原町に2022年度開館予定の「対馬博物館」を修学旅行で見学した。

 同校は福岡市などが例年の修学旅行先だが、今年は新型コロナのため一度は行き先を長崎県内の長崎市と佐世保市に変更。その後、県内でも新型コロナ感染が相次いで確認されたため、島内各地の史跡や名所を15、16の両日で巡る行程に変えて実施した。
 対馬博物館は県市が建設中で一般公開していないものの、修学旅行では特別に昨年8月完成した博物館棟の内部を県市の学芸員らが案内。小学生の館内見学は初めてという。
 児童らは展示室で島内の弥生時代の遺跡から発掘された銅矛のレプリカ(長さ約87センチ、重さ約2.5キロ)を持ったほか、棟内に併設されている県対馬歴史研究センターで江戸時代の対馬藩の記録「宗家文書」修復の様子を見学した。
 向井莉緒(りお)さん(11)は「いろんな時代の歴史が今の対馬に伝わっていることが分かってびっくりした。対馬博物館が開館したら、また来たい」と話した。

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