生まれ変わった日産 エルグランドはお買い得? アルファードやオデッセイと比べてみた

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約6年ぶりにマイナーチェンジを果たした日産 エルグランドが、ついに2020年10月12日から発売された。注目の価格は369万4900円(消費税込み)からとなっているが、ライバル車であるトヨタ アルファードやホンダ オデッセイと比べて買い得なのか? 割高なのか? マイチェン後の装備などをチェックしつつ比較してみよう。

日産 エルグランド AUTECH[2020年10月改良モデル]

エルグランド、マイチェンのポイントをざっくりチェック!

今回のマイナーチェンジの注目ポイントは、デザインを一新してすっきりと今風になったフロントフェイスと、先進安全技術を拡充させた点、そしてエルグランドとしては初となるAUTECH(オーテック)ブランドの設定だろう。まずはその3点をひとつずつチェックしていこう。

すっきりイケメンフェイスと内外装

250ハイウエイスター S(2WD)ボディカラー ミッドナイトブラック

外観は、繊細さと力強さを両立させた新意匠のフロントグリルを採用し、ミニバンの顔として「ヤワすぎず、ドヤすぎない」精悍さを醸し出している。いずれも落ち着いた色合いのボディカラーもその精悍さを強調しており、日産の新色である「ピュアホワイトパール」「ミッドナイトブラック」「ディープクリムゾン」を含む全5色がラインナップ。

またインテリアでは、ピアノブラックでまとめた10インチの大型ディスプレイが特徴だ。

なお、特別仕様車として、漆黒のフロントグリルやフォグランプフィニッシャーなどの専用装備で存在感が際立つ「アーバンクロム」シリーズが新たに設定されている。

360° セーフティアシストを全車標準装備

RCTA(後退時車両検知警報)

エルグランドは今回新たに、全方向から運転をサポートする「360° セーフティアシスト」を全車標準装備とした。

その内容としては、前方を走る2台前の車両の急な減速などを検知して警報する「インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)」、隣接レーンの後側方から接近してくる車両を回避するようステアリング操作を支援する「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」のほか、BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)など先進の安全技術が含まれている。

エルグランド AUTECHが初登場!

エルグランド AUTECH

セレナやノートなど、日産の主要モデルで設定されているAUTECH(オーテック)ブランドの第6弾として、ついに「エルグランド AUTECH」が登場。内外装にはAUTECH専用加飾(ダーククローム フロントグリル、メタル調フィニッシュの専用パーツ、ブルーのシグネチャーLED、内装各部のブルーステッチ)を採用し、スポーティかつ高級感漂うAUTECHらしいモデルに仕上がっている。

詳細な価格が判明! ライバル車と比較すると…?

250ハイウエイスター S(2WD)ボディカラー ミッドナイトブラック

さて今回、発売前には未発表であった価格やグレード詳細がようやく判明した。それによると、エルグランドの価格帯は369万4900円~556万500円(消費税込み)。では、その最低価格である約369万円というのが一体安いのか高いのか、ライバル車と比較してみよう。

現行型トヨタ アルファード(画像は 特別仕様車 S“TYPE GOLD”), マイナーチェンジ後のホンダ オデッセイアブソルート
現行型トヨタ アルファード(画像は 特別仕様車 S“TYPE GOLD”), マイナーチェンジ後のホンダ オデッセイアブソルート

7人乗りで、18インチホイール、かつエアロ装着グレードという条件で見た場合、高級ミニバンの王者であるトヨタ アルファード S FF(2.5Lガソリン)は約391万円で、エルグランドより22万円高い。

一方、マイナーチェンジを控えたホンダ オデッセイ アブソルート FF(2.4Lガソリン)は約339万円で、こちらはエルグランドより30万円もお安く買える計算になる。ただし、上記のオデッセイはマイナーチェンジ前の価格で、なおかつ18インチホイールはメーカーオプションとなるため、ざっくりと近い条件で比較するなら、エルグランドは意外とお得とも言えるだろう。

まだまだ物足りない!? フルモデルチェンジに期待

250ハイウエイスター S(2WD)ボディカラー ミッドナイトブラック

設計に目新しさは見られないものの、今回のマイナーチェンジによって強力なライバルたちと戦える要素が増したエルグランド。ただ、手放し運転が可能な運転支援の「プロパイロット」や、安定した走りで燃費が良い「e-POWER」(ハイブリッド)など、現在の日産がキラーコンテンツとしている技術が搭載されないのは残念だ。このままでは安全面や燃費、環境面など、イマドキいろんな意味で厳しいと言わざるを得ない。

しかし、6年ぶりのマイナーチェンジという突如として行われたテコ入れは、いわば放置プレイ状態であったエルグランドを日産が見捨てていなかったという証拠。これによって「エルグランドはまだやれる!」というところを見せることが出来れば、今後、ミニバン界に返り咲く可能性も十分あるだろう。

そのためにも、日産ファン、エルグランドファンとしては、願わくば今後のフルモデルチェンジに大いに期待したいところだ。