至高の芸、舞台再開を彩る タイムスホールで9カ月ぶり公演 琉球古典芸能「いのちの道~魂の舞台~」

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公演を終え舞台あいさつをする(右から)金城タケ子、勝連繁雄、喜舎場盛勝、島袋光晴、宮城幸子、佐藤太圭子=18日午後、那覇市久茂地・タイムスホール

 人間国宝・城間德太郎さん87ら琉球古典芸能の第一人者による特別公演「いのちの道~魂の舞台~」(主催・沖縄タイムス社)が18日、那覇市久茂地のタイムスホールで上演された。新型コロナウイルスの影響で、同ホールで伝統芸能公演が行われるのは9カ月ぶり。出演した重鎮らは磨き上げられた至高の芸を演舞し、新型コロナの収束と舞台再開を願った。

 新型コロナ感染防止対策で客席は半分に制限。約140人が詰め掛け、久しぶりの伝統芸能を楽しみ、喝采を送った。公演の様子はオンラインで生配信された。

 人間国宝・比嘉聰さん68の気迫に満ちた太鼓独奏で幕を開け、古典音楽斉唱「かぎやで風節」で舞台の喜びを奏でた。

 舞踊では宮城幸子さん86が「稲まづん」、佐藤太圭子さん76が「そよめき加那よ」、島袋光晴さん86が「波平大主道行口説」を舞い、元気と癒やしをもたらした。古典音楽独唱は金城タケ子さん80が「仲村渠節」、勝連繁雄さん80が「本調子仲風節」、城間さんが「赤田風節」を情感たっぷりに歌い、芸能の力でコロナ禍を乗り越えようとの決意を観客に届けた。

 比嘉さんは「コロナを打ち負かすという思いで太鼓をたたき、座を清めた。これが芸能公演の突破口になってくれれば」と力を込める。半年ぶりの舞台という佐藤さんは「私も元気をもらえた。コロナ禍でみんなが癒やされてほしいと願い踊った。観客の手拍子もうれしかった」と喜んだ。

 主催した武富和彦沖縄タイムス社社長は「先人が創り、守り育ててきた琉球古典芸能の次世代へ継承するために舞台は欠かせない」と述べ、感染対策を講じて今後も舞台を作っていきたいと話した。

(20日付芸能面で写真特集)