【カープ】同期の活躍が刺激に ドラ2ルーキー宇草孔基選手

「好きですね」とキラキラ瞳を輝かせるのはルーキーの宇草 孔基(うぐさ こうき)選手。
春季キャンプのインタビューで「野球が好き」と答えた宇草選手に同じ質問をぶつけてみると、一軍で活躍する今も変わらず同じ答えが返ってきた。

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、ルーキー宇草選手をフカボリ。打って、走って、実りの秋に一軍舞台のチャンスをつかんだ宇草選手の今に迫る。
※以下データはすべて10月17日O.A.時現在

去年のドラフト2位で入団。高い身体能力を評価され、春季キャンプは一軍スタート。紅白戦で実戦第1号のホームランを放ち、キャンプ中の対外試合でも5試合に出場。打率.429と結果を残した。
しかし今年のカープは外野手争いが熾烈を極め、新外国人J.ピレラをはじめ実績のある長野 久義選手や西川 龍馬選手らが宇草選手の前に立ちはだかる。
もっと実戦機会を増やすということもあり、開幕二軍スタートとなった。

ウエスタンリーグでは54試合に出場。打率.281の好結果を残し、ついに一軍切符を手にする。
10月6日の阪神戦、2打席凡退で迎えたプロ3打席目。141キロのツーシームをはじき返し、2ベース。デビュー戦でプロ初ヒットを放つと、盗塁を含め持ち味を存分に発揮した試合となった。
翌日10月7日の試合は、2本のヒットに2つの四球で全打席出塁。チームの勝利にも貢献し、初めてのお立ち台に上がる。
その後も1番レフトに定着し、打率.294。宇草選手が昇格後3連勝するなどチームも調子を取り戻してきた。

忘れられない試合となったのは10月10日のヤクルト戦。同期入団の森下 暢仁投手が先発で、入団以来初めて2人の名前がスコアボードに並んだ。
この試合、森下投手はヤクルト打線を無失点に抑える好投をみせると、5回のチャンスで宇草選手に打席が回ってきた。

「前の打者の森下にバントのサインが出た時、“頼むよ”みたいな感じで見てきたので、アイコンタクトじゃないのだが、“打ったるわぁー“と思っていた」。

そして満塁となった打席。叩きつけた打球はショートの頭を越え、森下に大きな援護点をプレゼントした。

2人で上がったお立ち台では「こんなに早く2人でここに立てると思っていなかったので本当に嬉しい」と森下投手が話すと、「(森下)暢仁ががんばって投げていたので何とか点を取りたいと思って打席に入った」と宇草選手。

「暢仁が投げている試合で活躍したいと二軍の頃から思っていたし、まさか一軍で2人が揃う最初のチャンスで2人でお立ち台に立てるとは思っていなかったので良かったと思う」と振り返った。

ポジションが違えど意識する存在。同期の活躍が成長には欠かせない。宇草選手がチームを背負って立つ頃、カープは再び上昇気流に乗るに違いない。

宇草選手インタビュー動画はこちら

広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』(土曜13:00) 10月17日放送
ライター 湯谷葉子

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