【アメリカ大統領選2020】英語が理解出来なくてもわかる、カオスな討論会

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米国時間9月29日夜、4年に1度の米大統領選に向けた第一回テレビ討論会がオハイオ州のクリーブランドで行われた。

大統領選に向けた”テレビ討論会”とは?

 二大政党の大統領候補は本番までに3回、テレビ討論する。開始時刻は米東部時間21時から、1時間半にわたって行われる。司会者はテレビ局の有名キャスターらが名を連ね、今年はFOXニュースのクリス・ウォレス氏が務めた。

 まだ、どちらの候補者に投票しようか決めかねているテレビ前の有権者にもアピールでき、歴代候補者の態度や発言で勝敗が決まったと言われることがあるほど、非常に重要視されているこの討論会。

 今回の議題は6つ、アメリカで20万人以上が犠牲となっている新型コロナウイルス対策や最高裁判事人事、経済、人種問題などがテーマとなった。

  有権者が、共和党候補のトランプ大統領と民主党候補のバイデン前副大統領、両政党候補者の直接対決を初めて見ることができる機会。視聴率は、過去最多となる2016年ドナルド・トランプ現大統領 VS ヒラリー・クリントン氏の第一回討論会に比べて13%減少して、7,310万人。それでも視聴者数は高水準、今回の第一回討論会も注目度が高かったことがうかがえる。

史上最悪のディベートと言われる理由

 一夜明け、米ニューヨーク・タイムズ紙の見出しには、”Chaos and Contempt”(カオスと侮蔑)と前夜の討論会を表現していた。

 何故か?

 それは討論会の様子を見れば、すぐにわかることだった。

 まず、司会者が頻繁に候補者各々の発言時間を仕切り直す場面が見受けられた。

 主にトランプ氏がバイデン氏の発言中に”Joe, Joe”とファーストネームで喋りかけ、割り込む場面が相次いだ。それにバイデン氏はなるべく反応せず、真っ直ぐカメラ目線でテレビ前の有権者らに呼びかけていた姿勢がとても印象的だった。バイデン氏が“Will you shut up, man?”(黙ってくれるか?)と言い放った時には、相手の挑発に乗って冷静さを見失わないで!と思わず応援したくなってしまった。

 何れにせよ、過去の討論会では聞いたことが無いだろう乱暴な言葉遣いや、終始のやり取りが「子供の喧嘩」と言わざるを得ないディベートとなってしまった…もはやディベートと呼んで良いかわからない90分間、一視聴者として非常に残念に感じた。CBSの世論調査によると、69%の有権者が討論会を見て不愉快になり、19%が悲観的になったと答えているそうだ。

 大統領選まで残り一ヶ月を切る

  討論会3日後、思わぬブレイキングニュースが飛び込んだ。トランプ大統領の新型コロナウイルス陽性が判明したのだ。

 容体は回復傾向にあり、既に執務にも復帰しているというが、巷では討論会の時点で陽性だったと知っていたのでは?と囁かれていたり、バイデン氏に感染していたらどうしてくれるの!という心配の声も聞こえる。

  本選は11月3日。今年は、新型コロナウイルス対策で事前投票と郵送投票も拡充している。トランプ氏続投か、新大統領の誕生か。また全世界の注目を一気に集めることになるだろう。