南足柄-箱根間の県道「南箱道路」、21年春にも開通へ 台風被害で約1年遅れ

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来春の開通に向け整備中の「南箱道路」=9月、県提供

 神奈川県南足柄市矢倉沢と箱根町仙石原を結ぶ県道で整備中の「南箱道路」の開通が来春を予定していることが、19日までに分かった。当初は今年3月開通を目指していたが、昨年10月の台風19号による被害で約1年遅れた。県は「安全に利用できる道路の完成に向け、全力で取り組む」としている。

 県によると、南箱道路は全長10.9キロで、2013年度に事業に着手。既存の林道の拡幅や補修などの工事を行っていたが、台風被害で山腹崩壊や道路崩落が7カ所発生し、開通時期が未定となっていた。

 箱根町側の1カ所は土砂を撤去して復旧できたが、南足柄市側の6カ所では、現場が急斜面で資材の搬入が困難なことなどの理由から、作業完了の見通しが立たなかったという。

 県は今年に入り、復旧工事を進めるとともに、再発防止に向けた工事の設計や地質調査を実施。6月末から7月上旬にかけての大雨では、1カ所で路肩が崩落する被害があったが、9月末まで必要な設計や調査が完了し、来春の開通に向けためどが立った。崩落防止に向け、斜面にモルタルの枠を格子状に設置して補強する「法枠(のりわく)工法」を採用するという。

 南足柄市は「地域活性化のきっかけだけでなく、災害時の代替路にもなる」とし、箱根町も「新たな観光ルートの開拓につながる」と期待を寄せる。

 県は「できるだけ早い開通を目指す。具体的な開通日については、約1カ月前に発表したい」としている。