秋山所属のレッズ クロールGMが編成本部長も兼任へ

ディック・ウィリアムス編成本部長(正式な肩書は野球部門社長)が先日辞任を表明したレッズは、ウィリアムスの後任探しを進めていたが、球団内部の人材で穴埋めを行うことになった。レッズは日本時間10月20日、ニック・クロールGMが野球部門のトップとして編成本部長も兼任することを発表した。

来月43歳の誕生日を迎えるクロールは、3年間にわたってウィリアムスの下でGMを務めてきた。選手の獲得や契約交渉、国外選手のスカウティングや選手育成部門で手腕を発揮し、ソニー・グレイ、トレバー・バウアー、マイク・ムスターカス、ニック・カステヤーノス、秋山翔吾といった主力選手の獲得を実現。今後は7年ぶりのポストシーズン進出を果たしたチームをさらなる高みへ導く役割を担うことになる。

クロールは2003年にレッズへ加わり、スカウトやディレクター補佐、上級ディレクターといったフロントの様々な役職を経験して2015年にGM補佐に昇格。そして、2018年5月には正式にGMに就任した。クロールはデービッド・ベル監督と彼を支えるコーチング・スタッフが来季もチームに留まる予定であることを明言しており、フロントの顔ぶれにも大きな変化はないと見られている。

今オフのクロールにはいくつかの課題がある。まずは両リーグワーストの打率.212に終わったオフェンスを改善すること。次にバウアーとアンソニー・ディスクラファーニがフリーエージェントとなる先発投手陣を再編すること。クロールは「ポストシーズンに進出したけど、それは究極の目標ではない」と今季の結果に満足しておらず、コロナ禍における不確実性が伴うなかで今季以上のステージを目指せるチーム作りを進めていかなければならない。

オフェンス面については今季軒並み不振に陥った主力打者たちの復調も期待できるため、重要なのは今オフのフリーエージェント市場における目玉の1人であるバウアーの処遇だろう。大型契約をオファーするのか、他の投手で穴を埋めるのか、クロールの判断に注目が集まりそうだ。

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