深層水でイチゴ甘く JA内浦町、特産化へ技術研究

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 JA内浦町は20日までに、同町小木沖で取水される海洋深層水を利用したイチゴの試験栽培を始めた。ミネラル豊富な深層水で育てると甘みが増すとされ、深層水に適した品種や高収穫につながる栽培法の研究を進める。県内のJAで深層水を利用したイチゴ栽培に取り組むのは初めてで、付加価値を高め、新たな特産品の誕生を目指す。

 JA内浦町管内では農家の高齢化や離農が進んでおり、高齢者でも作業負担の少ないイチゴに着目。農閑期の冬場にビニールハウスで栽培することで新たな収入源にしようと、イチゴ栽培に乗りだすことにした。他産地との差別化を図るため、栽培には県内で唯一、町が取水する海洋深層水を活用する。

 塩分を含む深層水で栽培すると、水分吸収を抑える作用が働き、実に養分が集中して甘みが増す。同JAによると、既に栽培している「深層水トマト」では通常のトマトより糖度が4度ほど高くなっており、イチゴでも通常より3~5度高い15~17度程度になる見込み。昨年の予備栽培では甘みが増していることが分かった。

 試験栽培は松波のビニールハウス1棟で実施する。12日に「サチノカ」と「アキヒメ」の2品種40株を植え、原水を10倍程度に薄めた深層水を毎日散布する。12月には収穫できる見込み。今後3年をめどに深層水に適した品種や土壌、散布量などを研究し、農家に技術指導しながら、普及を進める計画にしている。

 JA内浦町営農経済課の大山具範さんは「摘み取り体験もできれば交流人口の拡大にもつながる。おいしいイチゴを作り、新たなブランドに育てたい」と話した。