新型コロナウイルスに対応した政府の需要喚起策「Go To キャンペーン」商店街事業が、神奈川県内でも本格化する。第1弾の支援対象には横浜市磯子区と湯河原町の商店街が選ばれ、にぎわいを取り戻す準備をスタート。それぞれ地元の魅力を発信して注目度アップを図り、集客増につなげたい考えだ。
◆景品を用意
「いち早く参加すべきと考えた。運営に苦労している他の商店街の参考事例にもなれればいい」
JR洋光台駅前商店街の「サンモール洋光台」(横浜市磯子区)の柿木稔会長(50)は、キャンペーンがコロナ禍で深刻なダメージを受けた店舗の起死回生策になればと期待する。
採択された事業は、31日から開催するイベント「新しい生活様式 にぎわい商店街」。目玉はレシート枚数に応じて景品と引き替える「レシートラリー」だ。
スタンプラリーに比べ接触機会が少なく、3月にも実施。通常は500円以上のレシートが対象だが、来店客の分散に向け午後3時以降は100円以上で有効にする。
景品にはキャベツや小松菜といった横浜野菜をはじめ、市内で採れた梨、小田原産の魚の干物などを用意。国補助金の対象となる「地域産品を活用した景品」で、人件費や消毒液購入費なども含め約300万円を受給する見込みだ。
◆地場産販売
湯河原町の商店街「湯河原駅前通り明店街」は、25日に開催するイベント「ぶらん市(ち)」が支援対象に選ばれた。町商工会と連携して「湯河原みかん」のブランド力向上に取り組む企画を展開。日本大の学生らによるアンケートなども実施し、産学連携で町の新たな魅力創出を目指す。町で収穫した極早生(ごくわせ)ミカンも販売する予定だ。