2019年・南部九州 池田(諫早農)長崎県勢初V 陸上男子八種競技 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・20(完)

陸上男子八種競技で県勢初優勝した池田(諫早農、中央)。2日間の競技を終えてライバルたちと健闘をたたえ合う=沖縄県沖縄市、タピック県総ひやごんスタジアム

 この夏は南部九州4県(鹿児島、熊本、宮崎、沖縄)が舞台となった。長崎県勢はソフトボール男子の大村工が優勝(4校同時)、登山男子の長崎北陽台も頂点に立つなど、計12個のメダルを獲得。メダル5個と伸び悩んだ前年から巻き返した。
 金メダルをつかんだのは団体2チームに加え、陸上男子八種競技の池田塁(諫早農)とレスリング女子57キロ級の吉武まひろ(島原)。各種目で県勢初優勝を果たした。池田は3位で臨んだ最終種目の1500メートルから、吉武は決勝で残り数秒から諦めずに逆転した。
 陸上勢は池田を含めて賞状7枚を獲得。三段跳びで男子の廣田麟太郎(長崎日大)と女子の佐伯舞子(純心女)は銅メダルを手にした。登山の長崎北陽台は女子も2位。登山指導の第一人者、池田保幸教諭の再任用ラストイヤーを飾った。
 バドミントン男子の瓊浦は8強に入った団体に加え、個人ダブルスで2組が上位に進んだ。3年生の中島巧・杉本一樹組は夏の県勢最高となる銀メダルに輝き、2年生の町田脩太・永渕雄大組は8強入り。瓊浦はハンドボール男子も3位と快進撃を見せた。
 ホッケー女子の川棚は全国初勝利を挙げて8強進出。柔道男子個人81キロ級の老野祐平(長崎日大)は2位、剣道男子の齋藤瑞貴(島原)は3位に入った。なぎなた団体の松浦は3位入賞して、翌年の地元インターハイに弾みをつけた。
 残念ながら、松浦が地元Vを狙った今夏のインターハイ(北関東を中心に分散開催)は、コロナ禍で中止となった。来年の会場は北信越地区。今年の3年生の思いも一緒に躍動してほしい。

バドミントン男子ダブルスで県勢最高となる銀メダルを獲得した瓊浦の中島(右)・杉本組=熊本県八代市、八代トヨオカ地建アリーナ

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