【話題のTikTokクリエイター】TikTokLIVEでも話題のうじたまい

「独りうた ~September調子はどうだい~」がSNSで総再生回数1億越えを突破し、8月21日には新曲「ふたりぼっち」が配信リリースされた、うじたまい。TikTokを主戦場に、昨今は正式実装された“TikTokLIVE“でも彼女を目にする機会も増えた。番組内でもMCに挑戦するなど、精力的に活動の幅を広げている彼女だが、TikTok内でも彼女の楽曲カバーをきっかけに大きなバズを生み出すアーティストは少なくない。そんな彼女は、どのようにTikTokをはじめたのだろうか。投稿のコツについても話を聞いた。

インタビュー・テキスト:後藤千尋

―まずTikTokをはじめたのはいつ頃?

うじたまい:2018年の終わりに始めました。

―アニメーションと声を合わせた投稿“アニ文字”の投稿が話題となりましたが、撮影の裏側を投稿されているのも衝撃的でした。投稿のコツは?

うじたまい:見ていただいて、ありがとうございます!(笑)。アニもじは表情と声のバランスが新しくて面白かったのかなって思います。すべての投稿で言えることなんですけど、歌であげる時にキャッチーでみんなが知っているであろう単語を出すんですよね。食べ物だと焼き芋だったり、そういうわかりやすい子ども向けの歌とかを使って撮ると、反響が良いんですよ。

―このアニ文字動画から大きなバズを生み出したわけですが、声優アーティストを目指した時期もあったそうですね。その影響もありましたか?

うじたまい:そうですね。声を使うのは好きだし、表現するのことも好きだし、いずれ何かでやりたいなって思ってました。でも、投稿した時は考えもなくはじめたので、コンテンツとして自分の声を出して何かをしている人があまりいなかったのが良かったのかな?とは思いました。当時は新しいジャンルの動画ではありました。

―キャラクターもいろいろ登場していて、個性豊かでついつい笑ってしまう動画ばかりです。どんな風に内容は考えてるんですか?

うじたまい:トラさんは自分が寅年だからトラのキャラクターにしたんですけど、その後に出てきたうんちのキャラクターは、“キャリアうんちさん”って、キャリアウーマンから来ているんですよ。人のことはズバズバいうけど自分がうんちっていう設定で、声は大人っぽい女性でブラックジョークを言うキャラクターになってます。投稿はキャラクターがあるので、そのキャラクターに何を話させようとかは考えてますけど…キャリアうんちさんは日常にいる人をモチーフにしてますね(笑)。

―キャラクターを通してだからこそ言えることもありそうですね。

うじたまい:そうですね。日常で感じたことを、自分の言葉でそのまま伝えることはできなくても、キャラクターを通してなら言えることはあります(笑)。

―その後、即興でTikTokにアカペラ動画を投稿したら、その動画も大きな話題となりました。

うじたまい:そうですね。そこから音楽レーベル・Star Music Entertainment Inc.の方もバズった後に歌うまタグをつけてあげていた動画を見て、私を見つけてくれたみたいで。音楽活動もそこからスタートしました。当時は“流行っているものをやろう!”っていうのがあって、とりあえずTikTokでは流行のものを更新してましたね。

―楽曲に関しては?

うじたまい:TikTokで自分の楽曲がここまで流行るとは本当に、本当に思っていなくて(笑)。伝えたいことは伝えたけど、楽曲も未完成のものだと思ってました。歌詞は伝えたいワードを先に決めていて、キャッチーさというか…3秒でわかりやすいものを作ろうとは意識してますね。

―作曲は得意なタイプではないと伺いましたが、実際は?

うじたまい:TikTokを始めるまでは、自分が音楽を作ったりできるとは思ってもいなかったんです。ベースボーカルの経験はあるけれど、ピアノやギターができるわけでもないし、自分には向いてないって思ってました。でも、そんなに難しく考える事はないのかなって思ったし、曲を考えるにあたって言葉をたくさん考えるようにしているので、その考え方をより大事にするようにはなりましたね。

―うじたまいさんから見たTikTokの魅力についても教えてください。

うじたまい:TikTokは二次創作の新しい形ができてるので、時代が音楽のあり方を変えてくれたプラットフォームだと思います。自分の音楽が使われるのは嬉しいことですし、発信する側も動画で繋がれるというか、TikTokを通して世界が変わって楽しめているので、自分にもうちょっと可能性を感じていいのかなとか思うようにもなれましたね。自分だけじゃできないコラボもアプリ内でできる時代がすごく楽しいと思ったし、めちゃめちゃ前に投稿したアカペラ動画に伴奏を合わせてくれる人もいます。参加型で楽しめるし、自分の曲も自分のものだけではなくなりました。

―確かに、これまでとは違った楽しみ方がありますよね。今後はどんなことに挑戦したいですか?

うじたまい:アニメに携わりたいのはずっと思ってる事ですが、絵を描くのも好きなので、自分のイラストに声を当てたことはやってみたいですね。いろいろなことにチャレンジしてみたいです。

―それは楽しみです。TikTokで弾き語りを投稿されている方も最近は増えていますが、歌に関して、うじたまいさんのこだわりも最後に教えてください。

うじたまい:私は言葉をノートに書いて読む感覚で歌って、考えるよりパッと思い浮かんだものの方が反響はよかったですね。何か人に会ったときや街を歩いたりする、何気ない瞬間の中で見つける、気づいてない事を言葉にすることが多いです。言葉選びの単純さやストレートさも、(TikTokとの相性が)よかったのかなって思います。

撮影:石丸敦章

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