ユーミンから教えてもらったハロウィン「りんごのにおいと風の国」 1979年 7月20日 松任谷由実のアルバム「OLIVE」がリリースされた日

ビバリー・クリアリーと松任谷由実に教えてもらった “ハロウィン”

金木犀の季節が終わると、巷で見かけられるようになるのが “ハロウィン” の文字。10月31日に向けて、あちらこちらのお店でオレンジ色や黒で溢れますよね。いよいよハロウィンシーズンの到来です。

日本でもここ何年かですっかり “ハロウィン” って馴染みましたが、私が小学生だった頃はそこまでメジャーではなくて、大好きだったビバリー・クリアリーの児童文学書『ヘンリーくんシリーズ』で「アメリカには、ハロウィンっていう楽しいお祭りがあるんだな」と知ったくらい。

だから、“ハロウィン” は外国の象徴でした。そして中学生になって、お友達に借りたユーミンのアルバム『OLIVE』のラストに収録されていた「りんごのにおいと風の国」で久しぶりに “ハロウィン” という言葉に再会。この曲との出会いで “外国の楽しそうなお祭り” だったのが一気に “お姉さん色” を帯びてきました。

アルバム「OLIVE」収録、異国情緒溢れる「りんごのにおいと風の国」

“ハロウィン” という言葉で始まる「りんごのにおいと風の国」は哀愁のあるメロディで始まり、サビでゆったりと明るく展開していく美しい曲です。別れからの再生の曲なのかな? と感じさせる曲の中で、ふと思い出して歌ってしまうのは、サビの部分の明るく広がる曲調の部分。

 ハロウィーン
 りんごのにおいと風の国へ急ぎます

「りんごのにおいと風の国」って、もうそれだけで異国の雰囲気。小学生時代に『ヘンリーくんシリーズ』でハロウィンは “アメリカの楽しいお祭り” とインプットされているので、私にとってはとにかく異国情緒溢れるキーワードなんです。

明るく伸びやかに伸びるユーミンの声で歌われるこのサビを聴いていると、連なる丘にたわわに実ったりんごの木が一面に植わっている、どこか外国の風景が目に浮かんでいました。

その後大人になった私ですが、アメリカへ行った時にお友達に連れて行ってもらったニューヨーク州の北部で見たんです! 丘に広がる一面りんごの畑を!! それは、私のイメージした「りんごのにおいと風の国」そのまんまでした。10月のニューヨークはハロウィンであり、リンゴの季節でもあったのです。

「あったじゃん!」という嬉しい気持ちと日本を思い出すホームシックみたいな気持ちでいっぱいになって、ちょっと泣いちゃいましたね。

その才能と影響力、ユーミンから学んだものって、なに?

それから10年以上経ちますが、相変わらず10月になるとこの歌を口ずさんで、あの「りんごのにおいと風の国」を思い出しては甘酸っぱい気持ちになります。

みなさんがユーミンから学んだものって、なんでしょうか?

「りんごのにおいと風の国」の他にも、東南アジアの街へ行けば「スラバヤ通りの妹へ」、香港へ行けば「ホン・コン・ナイト・サイト」、台風が近づいてくると「タイフーン」を歌ってしまいます。ほかにも、誰に会うかわからないので、決して安いサンダルを履いてお出掛けはしません(DESTINY)。改めて、ユーミンの才能と影響力に感服! ですよね。

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カタリベ: ユリンベ

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