和菓子の意匠をライブで ニューグランドで職人がステージ

ドラマで和菓子の監修を務め、ファンを拡大した三堀さん=横浜市中区

 横須賀出身の和菓子職人、三堀純一さん(46)が23日、ホテルニューグランド(横浜市中区)で、練り切りの製作過程をライブで見せるディナーショーを開く。「赤の陰翳(いんえい)」と名付けたステージでは「赤と黒が織りなす情熱的で妖艶な世界を表現したい」と意気込む。

 横須賀・衣笠商店街で66年続く老舗「和菓子司いづみや」の3代目。幼少期から父・昇さんの手ほどきを受け、技術を磨いた。ミュージシャンとしても活動していたが、27歳の時に出向いたアメリカで腕前を絶賛されたことを契機に、「自分にしかできない表現を極めたい」と和菓子の道に生きると決めた。

 陰陽を大切にする表現では、陽を引き立てる黒子として真っ黒な衣装に身を包み、般若心経が流れる中、針箸を駆使して繊細な作品を生み出す。唯一無二のスタイルは海外でも評価。菓子の道を追究する「菓道家(かどうか)」として世界の扉を開いた。

 三堀さんは「店頭に並ぶ和菓子とは趣の異なる美しさと、そのはかなさを味わってほしい」と話す。

 午後7時開演。コース料理など込みで2万3千円。問い合わせは、同ホテル営業企画担当電話045(681)1841(午前10時~午後5時)。

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