「トキワ荘」夜間開館 東京で25日まで 照明控え雰囲気演出

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一つの電球が火鉢や映画雑誌などを照らす石ノ森さんの仕事部屋。元アシスタントで同郷の山内ジョージさんが寝泊まりしていた

 宮城県登米市出身の石ノ森章太郎さん(1938~98年)や福島県田村市出身のよこたとくおさん(83)ら、人気漫画家が若い頃に住んだ東京都豊島区のアパートを再現した区立トキワ荘マンガミュージアムが、25日まで夜間に特別開館している。

 トキワ荘には漫画家が徹夜で原稿を仕上げたり、深夜までふざけ合ったりしていたエピソードがある。展示替えのため29日まで休館中の同館が、「トキワ荘ナイトミュージアム-マンガ家のペンは夜に動く。」と銘打ち初めて企画した。

 通常は午前10時~午後6時の開館時間を午後4~10時に変更し、同館2階に復元されたよこたさんらの居室や廊下などを照明を抑えめにして公開。連日連夜、締め切りが迫る仲間の原稿を手伝い合った約60年前の暮らしぶりが体感できる。

 期間中、石ノ森さんの居室では、創作中に聴いていたチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴(ひそう)」などを流す演出を行っている。

 初日の20日夜に来館した近所の時計修理業小出幹雄さん(62)は「中学生の頃、夜間にトキワ荘を訪ねた経験がある。廊下の薄暗さは当時の雰囲気がよく出ている」と懐かしんだ。

 同館は7月7日に開業した。9月末までの来館者数は2万1000人を超えた。休館明けの30日、通常の開館時間に戻して企画展「トキワ荘のアニキ 寺田ヒロオ展」を始める。入館にはホームページからの予約が必要。連絡先は03(6912)7706。