MotoGP:中上貴晶、来季もLCRホンダで継続参戦。HRCと2021年以降の複数年契約に合意

 10月22日、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)はロードレース世界選手権のMotoGPクラスにLCR Honda IDEMITSU(LCRホンダ・イデミツ)より参戦している、中上貴晶と2021年以降の複数年契約に合意したことを発表した。

 中上は、2007年の最終戦バレンシアGPでMoto3クラスの前身である125ccクラスからワイドルドカード参戦し世界選手権デビューを果たした日本人ライダーだ。2008年から2009年までは125ccクラスにフル参戦していたが、戦いの舞台を一度、全日本ロードレース選手権に戻した。

 そして、2011年に全日本ロードのJ-GP2クラスでチャンピオンを獲得すると、2012年から世界選手権に復帰しMoto2クラスに参戦を開始した。

MotoGP第8戦オランダGP:Moto2クラス優勝 中上 貴晶

 2014年からはイデミツ・ホンダ・チーム・アジアからMoto2クラスを戦い、2016年の第8戦オランダGPで初優勝を飾る。2017年も第12戦イギリスGPで勝利し、Moto2クラスで通算14度の表彰台を獲得した。

 2018年からはMotoGPクラスにステップアップを果たし、現在唯一の日本人MotoGPライダーとしてグランプリを戦っている。今季はこれまで開催された10レースすべてをポイント獲得圏内で完走し自己最高位の4位も獲得。表彰台獲得には一歩届いていないが、9度のシングルフィニッシュをすると、92ポイントを稼ぎランキング5位につけている。

 そんな中上が、2021年もLCRホンダ・イデミツからMotoGPに継続参戦することに決まった。チームメイトはアレックス・マルケスだ。また、複数年契約を結んでおり、2022年以降も同チームから参戦する可能性がある。

MotoGP:中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)

 中上は「2021年以降も引き続き『LCR Honda IDEMITSU』から参戦できることをとても嬉しく思っています。今シーズンもホンダの手厚いサポートを受け、自分自身のポテンシャルを引き出すことができ心から感謝しております」と以下のようにコメントした。

「残りのレースも全力で挑むことでしっかりと結果を残し、来シーズンへの弾みにしたいと思っています。これからもホンダとともに更なる高みを目指して挑んでいきますので、皆さまのご声援をよろしくお願いいたします」

MotoGP:中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)

 HRCの取締役レース運営室長 桒田哲宏氏は「中上貴晶選手と一緒に、来年シーズン以降もMotoGPクラスで戦えることを、大変うれしく思っています。また中上選手の活動を支えてくださっているファンの皆さん、ならびに出光興産株式会社様には、心より感謝申し上げます」と語った。

「今シーズンの中上選手は、全戦で着実にポイントを獲得し、ラインキングも5位につけており、MotoGPクラスでの存在感が大きくなっています。残りのレースを含め、更なる飛躍を期待しています。来シーズンからはアレックス・マルケス選手がチームメイトになりますが、このふたりが互いに切磋琢磨することで、これまで以上の良い結果を、チームにもたらすことを期待しています」

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