定住意欲

 先日、この欄で茨城県の最下位脱出を紹介した都道府県の「魅力度ランキング」。ベスト3をおさらいしておくと、1位は北海道、2位は京都、3位は沖縄▲「魅力」が「行ってみたい」とほぼ同義であることがよく分かる。本県の「11位」の理由もこの辺りにありそう。いわば“よそ様”の評価▲では、実際に住んでいる人の実感は-。同じ「ブランド総合研究所」が調べた都道府県別の「幸福度」ランキングによると、こちらは1位から宮崎、沖縄、大分…の順。魅力度がトップの北海道は寒さのせいか、ガクンと順位を下げて32位。わが長崎県は28位▲もっと直接的な質問も見つけた。現在の住民に「ぜひ住み続けたい」から「すぐにでも移住したい」までの5択で“定住意欲度”を問うと、上位には北海道、沖縄、福岡が並んだ▲今年は大都市から離れた地方の健闘が目立つ-と同研究所。4位は前年13位だった石川。島根は前年の43位から11位にジャンプアップ。逆に、東京は4位から33位、神奈川は10位から23位、埼玉は28位から44位に順位が落ちた。大都市圏の苦境はコロナ感染の広がりと無縁ではなさそう▲ところで、長崎県民の定住意欲は…えっ、41位? コロナで地方の安心感が再確認されたはずなのに。いったい、長崎に何が起きているのか。(智)


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