【やまぐち深発見紀行】 No.215「仁保・嘉村礒多生家『帰郷庵』開館から10年」

▲帰郷庵

 仁保上郷出身の私小説作家・嘉村礒多の生家を保存改修した「帰郷庵」。2010年11月27日の開館からまもなく10年が経つ。

 

 「帰郷庵」は、築140年を超える古民家だ。2004年、仁保自治会と嘉村礒多顕彰会らが約1万2000人の署名を集め、保存活動を展開。2008年に山口市が嘉村家の親族から生家を譲り受け、2010年11月27日に田舎暮らしが体験できる施設として開館した。

 豊かな自然の中に建つわらぶき屋根の家で、かまどを使った料理や薪で沸かす五右衛門風呂、囲炉裏を囲んでの語らいなどを楽しみ、泊まることもできる。

 年間約2000人の来場者があり、古民家利用者数は約500人と、現在も訪れる人は跡を絶たない。

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