いじめ認知、児童数の1割超 和歌山県内公立小で最多更新

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いじめ認知

 昨年度に和歌山県内の公立小学校で認知されたいじめ件数は5723件(千人当たり129.1件)で4年連続で過去最多を更新したことが文部科学省の調査で分かった。4年前の2.4倍になった。児童数に占める割合は1割を超えているが、県教育委員会は「認知漏れがないよう、小さな変化やトラブルを見逃さず、軽微な事案も積極的に対応したため」としている。

 文科省による児童生徒の問題行動などについての調査で、県教委が22日、県内の状況を公表した。

 県内公立学校のいじめ認知件数は、小学校、中学校、高校、特別支援学校の全校種で前年度より増加した。

 小学校では、2015年度の2345件(千人当たり49.6件)以降、右肩上がりに増加。16年度は3305件(71.4件)で過去最多となり、17年度3875件(84.8件)、18年度5329件(117.4件)、19年度はさらに394件増え、過去最多の更新を続けてきた。千人当たりの件数も増加しており、ここ2年は児童数に占めるいじめ件数の割合が1割を超えている。

 近年では低学年での認知が増える傾向にあり、増加数のほとんどが1、2年生という。

 中学校は505件(千人当たり23.9件)。17年度の288件(12.6件)から、2年連続増加し、千人当たりでは2倍近くになった。高校は134件(6.0件)、特別支援学校は26件(18.4件)で、いずれも18年度より16件増えた。

 内容はいずれの校種も「冷やかしやからかい、悪口や嫌なことを言われた」など軽微なものが多いという。

 国立、私立を含めた県内全校種の千人当たりの認知件数は、17年度41.9件(全国30.9件)、18年度58.1件(40.9件)、19年度65.1件(46.5件)。全国的に増加傾向にあるが、それを上回るペースで上昇している。全国順位も17年度13位、18年度12位、19年度11位となっている。解消率は93.3%(全国4位)で、全国上位を維持している。

 県教委はいじめの防止に向け、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを学校に配置しているほか、昨年7月にLINE(ライン)を活用した相談窓口を開設。相談が認知につながったケースもあるという。

 県教委は「今後もアンテナを高くし、認知漏れゼロを目指すとともに、組織的な対応の徹底を図る」としている。新型コロナに関連するいじめについては、現時点では報告はないという。

■ 不登校、小中で増加 暴力は中学で半減

 不登校も県内の公立小中学校で増加傾向にある。小学校は17年度218人(千人当たり4.8人)から19年度294人(6.6人)に、中学校は17年度704人(30.8人)から19年度812人(38.4人)に、いずれも2年連続で増えた。高校は398人(19.2人)で、18年度より1人増えた。

 暴力行為は小学校が97件(千人当たり2.2件)で、17年度の142件(3.1件)から2年連続で減少。中学校は186件(8.8件)で、18年度393件(17.9件)から半分以下への大幅減となった。高校は52件(2.3件)で18年度と同数だった。