「鬼滅の刃」劇場版が大好評! 今からでも間に合う基礎知識&見どころ

映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が大ヒット上映中。dTVでは「鬼滅の刃」(第1話~第26話)が配信中だ。

原作は、週刊少年ジャンプで2016年2月~20年5月まで連載された、吾峠呼世晴氏による少年漫画「鬼滅の刃」。テレビアニメが19年4月から放送されると、人気の盛り上がりが加速し、「オリコン年間コミックランキング2019」では、コミック作品別ランキングでシリーズ初の第1位を獲得した。そして、20年10月には累計発行部数1億部を突破し、公開中の映画もわずか3日で興行収入46億円、観客動員数342万人という記録的な大ヒットとなった。

作品の舞台は、大正時代。親兄弟を人食い鬼に殺された少年・竈門炭治郎(かまどたんじろう/声・花江夏樹)が、唯一生き残るも、鬼となってしまった妹の竈門禰豆子(ねずこ/声・鬼頭明里)を人間に戻す方法を探すため、鬼たちとの戦いに身を投じる物語。19年に放送されたテレビアニメ「~竈門炭治郎 立志編」では、炭治郎が禰豆子と共に旅立ち、鬼を討つ組織・鬼殺隊(きさつたい)に入隊。時を同じくして隊に入った仲間・我妻善逸(あがつまぜんいつ/声・下野紘)や嘴平伊之助(はしびらいのすけ/声・松岡禎丞)、そして“柱”と呼ばれる強力な剣士たちと出会い、鬼の始祖である宿敵・鬼舞辻無惨(きぶつじむざん/声・関俊彦)を倒す決意を固めながら、鬼殺隊士として成長していく姿を描いている。

見どころの一つは、過酷な運命に巻き込まれながらも、ともに立ち向かっていく深い絆で結ばれた兄妹の姿。鬼となった妹を連れた炭治郎と、鬼になっても兄を慕う禰豆子の苦悩と信念は、多くの視聴者に感動を与えた。さらに、禰豆子は鬼とはいえ、とてもかわいい女の子で、シリアスな展開の合間で禰豆子が見せる天真らんまんな表情やしぐさも人気を呼んだ。

また、作画のクオリティが高く、クリアーかつリアルなアニメーションも秀逸。白熱する戦いの場面でも、和の情緒が感じられる演出もあり、作品の世界観が丁寧に描かれている。

そして、最大の魅力はそのストーリー。兄妹の絆、仲間同士の友情、鬼殺隊と鬼たちが繰り広げる激しい戦いのほか、中でも印象的なのが、敵であるはずの鬼たちのドラマがしっかり描かれているところ。登場する鬼たちは、そもそも最初から鬼だったわけではなく、もともとは人間。そして人間だった時に不幸な人生を送った者たちが、鬼となっていることが分かると、炭治郎はそんな鬼たちの悲しみを受け止めながらも立ち向かっていく。敵に対してもどこか優しい視線が物語の中に織り込まれ、視聴者も鬼たちの過去、心情に寄り添うことができる。戦う厳しさとともに、敵を思いやる優しさを教えてくれる内容もまた、多くのファンの心をつかんだ人気の理由と言えるだろう。

そんな見どころ満載の「鬼滅の刃」。劇場版を鑑賞する前に、あらためてテレビアニメ版をチェックしたいところだ。

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