主役はテレビ局!? 中井貴一&鈴木京香「共演NG」に詰め込まれたテレ東のこだわり

10月26日にテレビ東京系でスタートする連続ドラマ「共演NG」(月曜午後10:00)のオンライン記者会見が行われ、中井貴一と鈴木京香が出席した。

本作は、かつては恋人同士だったが、破局の後、長らく共演NGだった俳優・遠山英二(中井)と大園瞳(鈴木)が、弱小テレビ局の社運を懸けた大型連続ドラマの主演として25年ぶりに共演することで始まる大人のラブコメディー。業界のタブーに切り込み、ドラマ制作の舞台裏を描きつつも、笑えてキュンとする物語が展開される。

タイトルにもあるようなスリリングな設定に注目が集まっているが、中井は「僕たちが子どもの頃、50代のラブストーリーをどう思ったかは覚えていないですけど、今の子たちに嫌悪感を抱かれないように『あんな50代になってみたい』って思われるようなドラマになればいいなと思ってます。そういう内容だと信じてますし、今のテレビドラマはこういうのも作れるんだと思ってもらえれば幸せですよね」とアピールした。

芸能界という特殊な世界を描くドラマということについて、鈴木は「私たちが働いている職場を舞台にしたドラマというのは、私にとっても新鮮でした。また、演じる側だけでなく、スタッフの皆さんがどういう思いで撮影に挑んでくださっているのか、そういうことを想像する機会もたくさんありました。ドラマ撮影の現場は、人生を懸けて打ち込むに値するすてきな現場だなと、あらためて感じました。ドラマとして、そこを取り上げていただいたことがうれしいです」と企画への感謝を述べた。

さらに、中井は「ポスターには2人で出てますけど、主役は『テレビ東洋』なんです」と、劇中での舞台となるテレビ局名を挙げる。「スタッフがこのドラマのリアリティーを作る人たちなので、僕たち2人以上に大事で、彼らこそが主役だと僕は思っています。(劇中の)監督役を岡部たかしさんがおやりになってて、(ドラマの)大根仁監督が本番スタートの声をかけると、監督役の岡部さんがスタートをかけて劇中劇が始まる。でも、岡部さんの「スタート!」の方がいいんですよね。岡部さんが(ドラマの)監督だったらいいなと思ったくらいに素晴らしいキャストでした(笑)。こうして隅々までこだわったキャスティングがされてますので、僕たちはその間に入って助けられながら芝居をやった感じでした」と冗談交じりに明かした。

また、撮影での記憶に残るシーンを尋ねられると、鈴木は「ドラマ前半の過去の回想シーンは気に入ってます。あとは……2人のラストシーンがすごく好きでしたね。それまで瞳という女性は、強がってずっと肩肘を張っていたんですけど、やっと素直になれたなって。ラストシーンは私だけじゃなく、ご覧になってくださる皆さんにもそういう思いで見ていただけるんじゃないかなと思っています」と注目ポイントを紹介すると、中井も「50代の方がもう一回、恋をしたいと思ってくれたらうれしいなと。人生はまたここからでも恋ができるんだと思ってほしいです」と付け加えた。

最後に、中井は「テレビ東京という局が、ここまで自身を自虐的にドラマに入れ込んでくるということに、ステーションイメージというか、“局としての強さ”というのを、芝居をしていて感じていました。デフォルメもありながら、リアルに楽しく見ていただける、キュンとする大人のラブストーリーになったと思います。京香さんもおっしゃいましたけど、2人の別れをぜひ楽しみに見ていただけたら」と会見を締めくくった。

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