小学校グラウンド、イノシシ被害

南陽 

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イノシシによりグラウンドの土が掘り起こされ一角がでこぼこになった=南陽市荻小

 南陽市の山あいに近い小学校2校のグラウンドで、土が掘り返されるなど、イノシシによる被害が確認された。遭遇した子どもたちが危害を受ける可能性もあり、学校では防護ネットの設置などの対策を講じている。

 山間部にある荻小(児童数13人)で19日朝、グラウンドの一角が重機で掘り返したように荒れているのが見つかった。地面は足を取られるほどでこぼこで、遊具にも近づけない状態。佐野浩士教頭は「これでは子どもたちを外で遊ばせられない」と話す。

 地元猟友会によると、イノシシは土中のミミズなどの虫を食べるため掘り起こしたとみられる。草刈りや爆竹を鳴らすといった対策をしていたというが、19日にはグラウンドの山際に防護ネットを設置した。その後は被害がないという。佐野教頭は「大自然に囲まれた学習環境は荻小の魅力。外の活動を再開できるよう整備を急ぐ」と話す。

 一方、山の麓にあり住宅地にも近い漆山小(同74人)のグラウンドではことし7月、児童が体長約30センチのイノシシ2頭を目撃した。教員が現場を確認したところ、グラウンドの周囲を掘った跡があり、地域住民も含めて注意を促した。

 イノシシの生態に詳しい山形大農学部の江成広斗准教授は「学校への被害は個体数の増加が原因。イノシシは今後も増え続け、対策が必要だ」と指摘し、「イノシシは人を恐れるため、グラウンドを使うことが被害防止にもつながる」とする。除草の徹底や餌となる野菜クズや残飯の処理なども呼び掛けている。

イノシシにより土を掘り起こされたグラウンド=南陽市荻小