渋滞緩和へ「池ノ原園地に駐車を」 登山客に呼び掛け 紅葉の仁田峠

登山客に向け、池ノ原園地に駐車するよう促す立て看板=雲仙市小浜町雲仙の国道57号

 紅葉が見ごろを迎えた長崎県雲仙市の仁田峠。市は毎年発生する交通渋滞の緩和策として今シーズンは、登山客の車を普賢岳や妙見岳への登山道入り口がある「池ノ原園地」内の駐車場3カ所に誘導する案内板を、同園地の手前の国道57号などの10地点に設置し、同駐車場利用を促している。
 普賢岳(標高1359メートル)などに登るには、雲仙ゴルフ場近くにある池ノ原園地(同約700メートル)を起点に、仁田峠展望台(同約1100メートル)を通る登山コースがあるが、登山客が展望台駐車場に長時間停車しているケースが目立ち、渋滞の一因になっている。
 市は昨年9月に「仁田峠渋滞対策協議会」を設置し、渋滞の緩和策として、温泉街近隣に臨時駐車場を設けて、シャトルバスで展望台まで送迎する「パークアンドバスライド」などを今秋に試行することを決めていた。しかし、新型コロナウイルス禍で先の見通しが立たなかったため、7月に試行中止を決めていた。
 市は、現状でできる代替策として、登山客を池ノ原園地の駐車場に誘導している。市建設部監理課は「どれだけの効果があるか見通せないが、渋滞緩和のため登山客の皆さんに協力をお願いしたい」としている。

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