3年ぶりリーグV目前の鷹 工藤監督も評価する甲斐の成長「狙い球外している」

ソフトバンク・甲斐拓也【写真:藤浦一都】

10月の投手陣の防御率は驚異の1点台をマーク

■ソフトバンク 8-1 西武(23日・PayPayドーム)

23日の西武戦に8-1で快勝し、15年ぶりの12連勝としたソフトバンク。2位のロッテが5連敗を喫したために、優勝へのマジックは2つ減って4になった。最短で25日にも3年ぶりのリーグ優勝が決まる。

この試合で決勝点を生んだのは正捕手の甲斐だった。6回無死一、三塁のチャンスで打席に立つと、ベンチからのサインはセーフティスクイズ。1ボール1ストライクからの3球目をきっちり一塁側に転がし、勝ち越しの走者を本塁へと招き入れた。2打席目と4打席目には四球で出塁。リード面でも7回1失点だった先発の石川を引っ張った。

チームは12連勝を飾り、特に10月に入って16勝3敗とラストスパートに成功している。特に投手陣の好投ぶりは目覚ましく、月間防御率1点台と驚異的な成績を残す。正捕手としてマスクを被る甲斐のリードも、これに無関係ではないだろう。

工藤公康監督はこの日の試合後、「しっかりと狙い球を外していると思います。打たれることもありますが、左右高低を使いながら投げていると思います」と甲斐のリード面も高く評価する。投手陣からもリード面に感謝する声も多い。シーズン中は厳しい声も寄せられ悔しい思いを味わってきた正妻が、見事な働きを見せている。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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