DeNAラミレス監督、今季限りの退任表明「結果の責任を取る」 23日にV逸で申し入れ

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

4番・佐野起用が的中も…「80パーセントがデータ、20パーセントがフィーリング」

DeNAは24日、本拠地での広島戦後に会見を行い、アレックス・ラミレス監督が今季限りで退任することを発表した。5年目の今季は巨人に独走を許し、23日に優勝の可能性が消滅。会見に出席した三原一晃球団代表は「昨日の夜、セ・リーグの優勝の可能性がゼロになったということで、ラミレス監督から今年限りという申し出があり、受け入れることにした」と退任の理由を説明した。

ラミレス監督は「今年、沖縄のキャンプで優勝に必要なものは全て整った。いいシーズンを送ることができたし、選手もよくやってくれた」と強調。チーム打率がリーグトップである点にも触れながら「数字の部分ではみんなよくやってくれたが、昨日の段階で優勝の可能性はなくなった。この結果の責任はしっかり取らないと思って球団に伝えた」と語った。

さらに「5年間、監督をやらせてもらって、僕が決断する際は80パーセントがデータ、20パーセントがフィーリング。このやり方に後悔は一切ない」と胸を張り「横浜という都市は、日本でも有数の素晴らしい都市。そこにいるファンも日本一だと思う。感謝したい」と謝意を伝えた。

ラミレス監督は2016年に前身の大洋時代も含めて球団初の外国人監督として就任。1年目からシーズン3位となり、チームを初のクライマックスシリーズ(CS)進出に導いた。17年も3位からCSで阪神、広島を破り、球団として19年ぶりとなる日本シリーズに進出。昨季はシーズン2位となり、4年契約をいったん終えた。そして、リーグ優勝を至上命令として1年契約で迎えた今季は、主力選手の相次ぐ故障離脱もあり、23日にリーグ優勝の可能性が消滅していた。

就任以来、5年間で3度CS進出に導き、筒香が抜けた今季は4番打者に4年目の佐野を抜擢して成功するなど、その手腕は高く評価された。一方、奇策とも思える作戦や投手の継投策など采配面で疑問視される声も。それでも、日本一になった1998年以降、10度の最下位と低迷が続いたチームが5年間でリーグ優勝が狙えるまでに成長。ハマに新風を吹かせた“助っ人監督”だった。(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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