富山弁辞書 ネイティブ発音で 視覚障害者向け音訳CD完成

©株式会社北日本新聞社

富山弁を網羅した辞書の音訳図書を作成した「ひまわりの会」と「あゆみ会」のメンバー

 県内の方言を網羅した辞書「日本のまんなか富山弁」(北日本新聞社刊)を視覚障害者向けに音訳したCDが完成した。音訳ボランティアグループ「ひまわりの会」(内山啓子代表)と「あゆみ会」(大門洋子会長)が辞書に掲載された富山弁を収録し、再生時間は56時間47分。両会は「地域に根差した富山弁の面白さを発見してほしい」と話している。(安多萌子)

 ひまわりの会とあゆみ会の会員は、県視覚障害者福祉センター(富山市磯部町3丁目)の音訳ボランティア養成講習会の受講生が中心で、書籍や週刊誌などを読み上げて録音図書を作っている。

 「日本のまんなか富山弁」は、方言研究家の故蓑島良二さんが著し、富山弁約8800語を収めている。2017年に同センターの利用者から同書の音訳依頼があり、「あいそんない」「きのどくな」「まいどはや」といった富山弁の単語とその意味や例文を両会員計24人が吹き込んだ。富山弁ならではの抑揚や発音に気をつけて収録し、編集や校正を経て今夏完成した。

 両会が辞書の音訳に取り組むのは初めて。内山代表によると、県内全域の方言があるため、「発音の仕方が分からない単語はその地域に住む人の言葉を参考にするなど会員同士で試行錯誤した。できるだけ“ネイティブ”の発音に近づけるようにした」と収録の苦労を語った。

 CDは専用の再生機器で聞くことができ、五十音索引と分類索引もできる。県視覚障害者福祉センターが利用者向けに貸し出すほか、録音図書専用データベース「サピエ」からダウンロードできる。