【高校野球】鷹・今宮と重なる東北の逸材…青森山田の小兵内野手、ドラフト指名を叶えるか?

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青森山田・川原田純平【写真:高橋昌江】

170センチ、72キロと小柄もフットワークの良さが武器

走攻守の三拍子がそろう青森山田高の川原田純平内野手(3年)。中でもショートの守備はフットワークよく、広範囲をカバー。肩の強さもある。打撃では右打席からライト方向へも長打を出せるパンチ力と対応力があり、50メートル走6秒0の足を生かした積極的な走塁も光る。170センチ、72キロ。ソフトバンク・今宮健太選手に憧れるユーティリティプレーヤー。高校トップクラスの内野手は青森にいた。

――青森山田高での3年間を振り返って、いかがですか。

「高校に入る前は1年生から試合に出てやろうという気持ちでしたが、実際に入ると先輩の体が大きくて正直、やっていけるのかなと思いました。まずは守備でアピールして、Aチームの試合に多く出たいと考えていました。1年春は県大会からベンチに入れましたが、夏はベンチ外。1年秋でまたベンチに入り、スタメンで出るようになったのは2年春からです」

――3年間で磨けたものは何だと考えていますか?

「守備では球際に強くなれましたし、2年冬はインナートレーニングを毎日やってきたので、肩がさらに強くなった実感がありました。バッティングでは低い、強い打球をセンター方向に打ち返すことを意識しています。2年春夏は3番で、2年秋から1番に。1番はなんとしても塁に出ることが仕事。足にも自信があったので、とにかく出塁して相手投手が嫌がるような走塁をすることを意識していました」

――花巻市出身の川原田選手が野球チームに入ったのは幼稚園と聞きました。

「2つ上に兄がいて、兄と一緒に北上リトルに入りました。父も野球をやっていたので、小さい頃からかなり練習をしてきました。守備が自分の生きる道だと思っていますが、野球をはじめた頃から数多く打球を受けてきましたし、バットも人の何倍も振ってきたと思っています。小学生の時は学校が終わるとすぐにグラウンドに行って、父と兄、チームメートと日が暮れるまで練習していました。うちは石材店なのですが、会社にも練習できる場所があって、中学校に上がる時には自宅にティー打撃をする場所が作られました」

兜森崇朗監督に感謝 『野球の前の野球』という言葉で成長

――中学時代は花巻シニアでプレー。中・高校の先輩には巨人・堀田賢慎投手がいます。

「中学の頃の賢慎さんはマウンド度胸がありましたが、球速はまだそんなになくて。中3の頃は125キロくらいだったと思います。賢慎さんが高校2年の秋、県大会で八戸学院光星戦に大敗(1-17)してから、室内練習場で姿を見ない時がないくらいトレーニングをしていました。それを間近で見ていたので、すごいなと思っていました。身近な人が目の前でプロ野球選手になっていく姿を見て、改めて、プロになろうという気持ちが強くなったというのはあります」

――感謝したい人は誰ですか。

「兜森崇朗監督には一番、感謝しています。青森山田には(すべてが野球に通じるという意味の)『野球の前の野球』という言葉があり、毎日、言われてきました。寮内の掃除や挨拶・礼儀など厳しかったのですが、高校野球が終わっても大切なことなので教えてもらって感謝しています。また、両親にも支えられて生きてきたので、両親にも感謝しています。帰省した時に食べる母の手料理は本当に美味しい。特に唐揚げは泊まりにくる友達にも好評です」

――どんな選手になっていきたいですか?
「自分は体が大きくありませんが、今宮選手もプロ野球の中だったら小柄な方。それでホームランを打っている姿を見ると、そんな選手になりたいなと思っています。まずは、守備が持ち味でやってきたので、守備は一番を目指してやっていきたいです」

○編集後記
進路は進学と迷ったというが、夢を追いかけてきた気持ちと向き合い、10月に入ってプロ志望届を提出。昨年の堀田の姿も刺激になった。ともにプロ志望届を出した小牟田龍宝投手は、対戦して楽しかった打者として「純平だけは、なかなか狙っても三振を取れなかった」と川原田の名前を挙げた。川原田も「小牟田のストレートは低めのボールだと思ってもそこから伸びるというか、ストライクになる。変化球の変化量やキレも他ではなかなか見たことがないくらいで、間違いなくナンバーワンピッチャー」と認める。

父親の大学時代のチームメートには、のちにプロ野球で活躍する選手が何人もいた。「お酒とかを飲んでいる時に誘っても、彼らは夜遅くまでバットを振っていた。プロ野球選手になる人はみんなと一緒のことをしない」と聞かされてきた。これといった趣味はなく、音楽も聞かなければ、テレビも見ないという。流行には「乗らないです」と笑う。外食がOKな日も「ご飯に行っている時間ももったいない」とお惣菜を買ってきて寮で食べ、すぐに練習へ。同級生も「ストイックです」と認める練習の虫。これまで積んできた豊富な練習量は実を結ぶか。

【動画】ポスト今宮はどんな選手? 青森山田・川原田純平の実際のティー打撃映像

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(高橋昌江 / Masae Takahashi)