中井貴一×鈴木京香の豪華対談!! 2人が明かす“共演NG”な〇〇とは? 「すごく不安になるので、共演は絶対に嫌ですね(笑)」

中井貴一さんと鈴木京香さんの最強タッグでおくるドラマ「共演NG」(テレビ東京系)が、本日よりスタートします! 25 年もの間“共演NG”だった元恋人の大物俳優・遠山英二(中井貴一)と大物女優・大園瞳(鈴木京香)が、なぜかテレビ東洋のドラマ「殺したいほど愛してる」で共演することに!? しかも、このドラマには2人以外にも“共演NG”な俳優陣が多数潜んでいて…。クセのあるキャストとスタッフたちのさまざまな思惑の中、果たしてこのドラマは成功するのか? 業界のタブーに切り込み、ドラマ制作の舞台裏を描く笑えてキュンとするラブコメディーです。

テーマの斬新さやキャスト陣の豪華さなどで早くも話題沸騰の本作ですが、今回、なんと主演の中井さんとヒロインを務める鈴木さんの豪華対談が実現! とても和気あいあいとした雰囲気の中、お互いの印象はもちろん、撮影の裏話や役への思い、またお二人自身が“共演NG”なものについて語っていただきました。

――今回共演されてみて、お互いの印象はいかがでしたか?

中井 「本当に、京香ちゃん(鈴木)は変わらないです! 最初に共演させていただいたのが20代の頃だったと思うのですが、その頃から撮影現場での佇(たたず)まいなどは全く変わっていないですね。共演させていただくと、現場に行くのがとても楽しみになる女優さんだなといつも思います」

鈴木 「中井さんと初めて共演させていただいたのは、私が25歳の時くらいだったと思うのですが、その時から大人の雰囲気で落ち着かれていて、現場を引っ張っていくような感じでいてくださるんですよね」

中井 「大物俳優ですから(笑)」

鈴木 「そうなんですよ! 俳優を始められた時から…(笑)」

中井 「やめなさい(笑)」

鈴木 「(笑)。その当時から、私は、貴一さんの“貴”は貴公子の“貴”と思っていて。どなたに対しても親切で優しくて、ずっと変わらないんですよね。私は自分のことだけでいっぱいいっぱいになってしまうことがあるのですが、中井さんはそういうことが決してなくて」

中井 「そんなことないです、ありますよ! 自分のことだけでアップアップです!」

鈴木 「本当ですか!? いつも周りのことを気遣ってくださるのが本当にありがたくて。でも、実はお若い頃は落ち着かれていたんですけど、今の方が休憩時間に無邪気にお話ができる気もして。貴公子が、実はどんどん…」

中井 「子どもになってきちゃったんですよ(笑)」

鈴木 「(笑)。これから、もっとそういうふうに無垢(むく)になられる方なのかなって」

中井 「最後に亡くなる時は赤ちゃんになってしまうのではないかと…(笑)。でも、若い俳優の方を見ていても感じるんですけど、若い頃ってどうしても鎧を付けるんですよね。いろんなものでプロテクトしたり、頑なにならないといけないという思考で動いていたのが、年齢ごとに『こんな鎧、いらないんじゃないかな』と思えてきて。最終的に人間としての鎧だけをつけていたら、もっと大らかでいられるんじゃないかと。そしたら、子どもになってきちゃいました(笑)」

――すてきな過程ですね(笑)。そのほかの共演者の方には、ドラマの脚本家・市原龍役の斎藤工さんや大御所俳優・出島徹太郎役の里見浩太朗さん、英二の事務所の社長・マーク野本役のリリー・フランキーさんなどがいらっしゃいますが、皆さんと共演されてみていかがでしたか?

中井 「本当にベストキャスティングだと思います。特にテレビ東洋のスタッフ陣は、本当に実際に僕たちがやっている『共演NG』のスタッフ陣をそのまま映したんじゃないかというくらいのキャスティングで。だから、大根仁監督の演出の仕方でも『僕たちが実際の本読みの時にやったようなツッコミを、プロデューサーにしてください』という指示があったり。劇中劇の『殺したいほど愛してる』の池田匠監督役の岡部たかしさんにしても、最近は本当の監督にしか見えなくなっていて」

鈴木 「本当に!!」

中井 「役者って、監督の『よーい、スタート!』という声に瞬間的に反応して動く生き物なんですよ。でも、今回は、同じように動いちゃだめなんですよ! 劇中劇で池田監督役を演じる岡部さんの『よーい、スタート!』の声で動かなきゃいけない。だから混乱するんですけど、最近は岡部さんの『よーい、スタート!』の方が動きやすくなってる(笑)。昔、市川崑監督が『作品の成功は、8割がキャスティングなんだ』とおっしゃっていたんですけど、そういう意味でいうと、今回のキャスティングは大成功なんじゃないかと思います。既に、僕たちは周りの皆さんにすごく助けていただいているので」

鈴木 「英二と瞳の他にも、里見浩太朗さんが演じられる出島先生をはじめ、共演NGなキャスト陣がいっぱい潜んでいて。それが、回が重なるごとにどんどん出てくるんです。和解するのか、決裂するのか…少しずつ関係性が変わっていくところがとても面白いと思います。また、作中での出演者やスタッフ陣が、このドラマに携わったことにより自分自身も変わっていく部分も見どころだと思います。役者たちだけでなく、演出やプロデューサー、斎藤工さんが演じられるショーランナーの市原龍も、このドラマを経てちょっと変化があって、そして次の作品に向かっていくという展開が素晴らしいなと。コメディーでラブストーリーなんだけど、グッとくるシーンが毎回あると思うので、それも楽しみに見ていただきたいですね」

――今回それぞれ演じられた役柄についてもお伺いできればと思います。本作での役柄は俳優役ということですが、いかがでしたか?

中井 「自分自身と温度差が近い役って難しいんですよ。全く違う役柄になりきってしまうとか、オーバーに表現をする方が意外と演じやすかったりするんです。演じる役が自分に近ければ近いほど難しくなっていくというのが、役者の皆さんも感じていることかなと。だから、今回は自分の体温に近いものを演じなければいけないですし、さらに劇中劇も出てくるので、訳が分からなくなってくるんです(笑)。例えば、大根監督に『この劇中劇のセリフは、これで良いんですか?』と聞くじゃないですか? その時は『これは僕が考えたんではなくて、遠山英二が考えたんですけど』みたいなことになる。もうむちゃくちゃになってきて、難しいですね」

鈴木 「そうですね。普段のお仕事では1人分を演じますけど、今回は2役やっているような感じで難しいです。あとは、私が大好きな職業である役者の仕事を、皆さんに嫌いにならないでもらえるようにやりたいなと(笑)。私はこの仕事が好きだから、『そういう仕事をしている人は、こんなに性格がキツいんじゃないだろうか?』と思われないように、というのは考えながらやっています(笑)」

――お二人の率直な思いが伝わってきました! 逆に、こういうところは演じていて楽しいという部分はありますか?

中井 「そうですね~…京香ちゃんと一緒に共演しながらこの役を演じさせてもらっているというのが一番楽しいですね! お互いセリフを言い合っていても、長いこと知っている友人と芝居をしているというそのままの設定でいける感じがして、とても楽しくやっています」

鈴木 「大物女優なので(笑)。普段の自分よりも堂々といられる面白さや、面と向かって大物俳優の英二さんに悪口を言ったり、気持ちをぶつけられるというのはなかなかない経験ではありますね。あとは、役者同士のラブストーリーというのも楽しませてもらっています!」

――作中では、俳優陣が良いドラマにするべくそれぞれの思いを言い争うシーンなどもありますが、お二人が作品作りをする時に、より良いものを作るために「ここは譲れないな」「ここは大切にしたい」という部分がありましたら教えていただけますか?

中井 「僕は本当にただ一つ、“諦めない”ということです。だから、オファーをお引き受けするまでが、実は役者にとっての一番大きな決断が必要な時なんですね。自信がなければ引き受けなければいいのですが、引き受けた以上は、絶対にどんなことがあっても最後まで諦めないべきだと思っています。なので、みんなでどこかで妥協しそうになったり、『これで良いんじゃない?』というのはなくしたい。それが、僕が常に心掛けていて、そうありたいと思っていることですね」

鈴木 「私も、今のお話を聞いて“諦めない”というのは大事だと感じます。私は大きな決断というよりも、好奇心で『この仕事を、この役をやる!』というのを決めてしまうタイプなので、やりながら難しくなってきたり悩んだりすることもあるのですが…って自分の願望になっちゃいますね(笑)。ただ、自分がやらせていただいている仕事に関して、『やらせてもらえているんだ』ということを忘れないようにしようと日々思っています。どんなにハードスケジュールでつらくなっても、『こんなにすてきな役が、今やれているんだ』ということを忘れずに、感謝しながら演じていきたいと思っています」

――すてきな信念を明かしていただきありがとうございました。最後に、ドラマのタイトルにちなんで、お二人が「これだけは共演NGだ」というものがあれば教えていただければと思います!

中井 「僕は、サバ寿司が苦手です(笑)。焼いたサバは食べられるんですけどね」

鈴木 「私は結構好きですね(笑)」

中井 「(笑)。何回かトライしたことがあるんだけど、口の中に入れて口が動かなくなったことがあって…。だから、僕はサバ寿司を“共演NG”にしたいですね」

鈴木 「私は、皆さんもそうだと思うんですが、言葉に出したくもないんですけど、G(ゴキブリ)が…(笑)。ロケで湿気がすごいところにお邪魔したりすると、いつか出るんじゃないかとすごく不安になったりしますね。共演は絶対に嫌ですね(笑)」

中井 「そしたら、僕、すっごい毒のありそうな爬虫(はちゅう)類がダメ!! やっぱりそっちにしておいてもらっていいですか!?(笑)」

鈴木 「(笑)」

【プロフィール】

中井貴一(なかい きいち)
1961年9月18日生まれ。東京都出身。ドラマ「記憶」(フジテレビ系)、「娘の結婚」(テレビ東京系)、「きんぴか」(WOWOW)、「雲霧仁左衛門」シリーズ(NHK BSプレミアム)、映画「嘘八百」シリーズ、「記憶にございません!」「空母いぶき」、舞台「風博士」「日本の歴史」「メルシー!おもてなし~志の輔らくごMIX~」などに出演。朗読劇「劇場の灯を消すな!」が10月31日に、主演ドラマ「華麗なる一族」(ともにWOWOW)が2021年放送予定。


鈴木京香(すずき きょうか)
1968年5月31日生まれ。宮城県出身。ドラマ「行列の女神〜らーめん才遊記〜」(テレビ東京系)、「グランメゾン東京」(TBS系)、「モンローが死んだ日」(NHK BSプレミアム)、映画「血と骨」「清洲会議」「おかあさんの木」、舞台「大人のけんかが終わるまで」「危険な関係」などに出演。2021年春放送予定の連続テレビ小説「おかえリモネ」(NHK総合)に出演するほか、映画「椿の庭」が2021年4月に公開予定。

【番組情報】

「共演NG」
10月26日スタート
テレビ東京系
月曜午後10:00~10:54(初回のみ午後10:00~10:59)
出演:中井貴一 鈴木京香 山口紗弥加 猫背椿 斎藤工 リリー・フランキー 里見浩太朗ほか

取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当) ヘア&メーク/藤井俊二(中井)、板倉タクマ(鈴木)
スタイリスト/白石絵理子(中井)、藤井享子(鈴木)

衣装協力(中井)
スーツ¥200,000(ernesto/バインド△ピーアール:03-6416-0441)
シャツ¥24,000(Bagutta/トレメッツォ:03-5464-1158)
ネクタイ¥12,000(ロスミラノ/ビームス△六本木ヒルズ:03-5775-1623)
チーフ¥7,000(STEFANO△BIGI/バインド△ピーアール)
眼鏡 本人私物
時計¥4,200,000 (VACHERON△CONSTANTIN/ヴァシュロン・コンスタンタン:0120-63-1755)
シューズ¥230,000(JOHN△LOBB/ジョン△ロブ△ジャパン:03-6267-6010)
※価格は全て本体価格(税抜き)です。

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