京阪HDとJR東日本が組み観光促進、Web型の「奥京都MaaS」10月27日サービス開始

叡電の観光列車「ひえい」や展望列車「きらら」にも乗りたい (写真は2019年の取材記事から)

京阪ホールディングス株式会社、京都市、京都市観光協会、JR東日本は2020年10月27日(火)より、Web型MaaS「奥京都MaaS」の実証実験を開始する。

大原・八瀬、鞍馬・貴船などの洛北エリアは京都の奥座敷とも呼ばれる観光地。関係各社は奥京都の観光を促進することで京都市内中心部の混雑緩和、地域観光消費額の増大と分散化、朝観光・夜観光の促進による観光時間帯の分散化といった課題解決を目指す。

「奥京都MaaS」では洛北エリア内を周遊するモデルコースをWeb上で分かりやすく提案し、鉄道・バスの特典付き企画乗車券(※1)や飲食チケット(※2)を販売。QRコードを活用した非接触のデジタルスタンプラリーも展開する。

※1 貴船口駅付近で発生した土砂崩れの影響により、10月26日現在叡山電車鞍馬線は市原駅~鞍馬駅間で運転を見合わせている。
※2 デジタル飲食チケットは2020年11月2日(月)サービス開始予定。

京都からの分散イメージ 画像:京阪HD

企画乗車券はWebサービスの利点を生かし、利用時間開始時から24時間/36時間有効とした。この設定は国内では珍しいが、昼過ぎに京都に到着し翌朝帰るようなコースを組む場合は朝・夜の観光がやりやすくなる。

叡山電車&京都バス(洛北地区)24時間パス券面イメージ 画像:京阪HD

また観光マップには京都市内500mメッシュ単位の人口推計を確認出来る機能を搭載。1時間ごとにリアルタイムの混雑状況を把握できるようにすることで、安全・安心を提供する。また、叡山電車全編成にGPS端末を設置することで、観光マップ上に各編成の位置を表示させる。

今回のサービスはJR東日本の検索・手配・決済の3つの機能をオールインワンで提供する「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム」をベースに構築する。JR東日本アプリとも連携し、同アプリ上で京都の主要な駅名を検索した際に「奥京都MaaS」を告知する。

鉄道チャンネル編集部

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