政府関与は最後、まず自分で、家族地域でと総理

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 菅義偉総理は就任後初の所信表明演説を26日召集の臨時国会で行った。菅総理は演説で「わたしが目指す社会像は『自助・共助・公助』そして『絆』だ」とし「自分でできることは、まず自分で。次いで、家族・地域で互いに助け合う」と述べ「そのうえで、政府がセーフティネットでお守りする」と政府関与は最後の砦の位置づけを強調した。自己責任を全面に出す「新自由主義社会」の構造を象徴するような社会像を語った。

 このほか、注目すべき総理の発言を拾った。(1)エネルギー政策・原発政策について「省エネを徹底し、再生可能エネルギーを最大限導入する」としたうえで「安全性優先で原子力政策を進める」と演説で明言。また「石炭火力発電に対する政策を抜本的に転換する」とした。原発について既存施設のみでなく、新増設も潜在的にありうる方向だ。

 社会保障に関しては「2022年に『団塊の世代』が75歳以上の高齢者になる。これまでの方針に基づき、高齢者医療の見直しを進める」と述べ、高齢者への医療負担増を示唆した。

 外交・安全保障に関しては「イージス・アショア代替策、抑止力強化についてはあるべき方策を取りまとめていく」とした。また「抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減に取り組む。普天間飛行場(基地)の危険除去へ、辺野古への移設工事を着実に進める」と辺野古基地建設は予定通り進めることを明言した。抑止力強化には「敵基地攻撃能力保有」も視野に検討していることを意味している。

 北方領土問題に関しては「次世代に先送りせず、終止符を打たねばならない。ロシアとは首脳間の率直な意見交換も通じ、平和条約締結を含む日ロ関係全体の発展を目指す」と抽象的表現にとどまった。2島返還も厳しい状況が続いている。

 憲法改正については「憲法審査会で各政党がそれぞれの考え方を示したうえで、与野党の枠を超えて建設的な議論を行い、国民的な議論につなげていくことを期待する」と、これについては議論が進むよう期待するとの表現にとどめた。(編集担当:森高龍二)

菅義偉総理は就任後初の所信表明演説を26日召集の臨時国会で行った